【うつ・AC・HSP】人の話をスルーする技術
初めて聞いたとき、なるほどなー、と思いました。
若いときのバイト先でのことです。
経営者のやり方に不服を唱えていた従業員に、社外の取引先の人が言ったひと言。
「経営者は、従業員の気持ちを解り過ぎてもいけないんです」
なるほど。会社の命運をかけて舵を切っていく経営者は、従業員一人一人の気持ちを重要視し過ぎて、適切な判断を誤ることがないようにしたい、という意味だと思います。
そこでですが、「経営者」を「私」に、「従業員」を「他人」に言い換えると、これは誰にとっても当てはまると思います。
「私は他人の気持ちを解り過ぎてはいけない」
含蓄のある言葉です。
私は、私の人生の経営者です。
親や先生、ほかの誰かの気持ちに配慮し過ぎたら、私の人生は上手くいきません。
この言葉は、他人の気持ちが解り過ぎて辛い、うつ、アダルトチルドレン、HSP、エンパスの人には響くのではないでしょうか。
感受性が強くて優しい人たちは、自他の境界線があまくて、他人からの侵入をかんたんに許してしまいます。
つまり、他人の気持ちが解り過ぎてしまって、他人のことを放っておけないのです。
他人の問題に首を突っこんだり、
他人にとってのいい人になったり、
他人を過信してコントロールされたり。
人間関係の悩みが尽きないのは、うまく距離を置けないからです。
私自身が元々、そういう傾向がありました。
ですから、そこのところをよく自覚して、人の話を聞き過ぎないように、人の感情に巻き込まれないように、気をつけるようにしています。
ところで。自分とは何でしょうか。
感情と五感です。
自分とまわりの環境とのあいだで、何が起きているかを教えてくれるのは、感情と五感です。思考ではありません。
感情と五感は、安全や快適のセンサーになって身を守ってくれます。
思考は不安や恐れが作り出している幻想だったりします。
悩んでいる人は、感情と五感が麻痺しています。ですから、自分と環境とのあいだで何が起きているかキャッチできなくて、押し寄せてくるものに上手く対処するのが苦手です。
それは子供時代に自分の要求を中心に過ごせなかったために、自分という感覚が希薄なのです。
そんなあなたや私は、どう生きていけばいいのでしょうか。
不安や恐れを煽りながら大量に流れてくる情報をスルーしても、生活にはほとんど関係なくありませんか?
ノイズに囲まれていると、ますます自分が分からなくなります。
他人の放言など、自分にとって要らない刺激は、自分の世界に入れてはいけないのです。
私は、私の人生の経営者だということを、肝に銘じましょう。
自他のあいだにぴしっと一線をひきましょう。
私は他人の気持ちを解り過ぎてはいけないのです。
自分を守りながら人生の舵取りをしていきましょう。
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