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イギリスを代表する彫刻家 バーバラ・ヘップワース展
昨日、ロンドンから300km北上してウェイクフィールドという小さな街へ。日帰り。
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イギリスを代表する彫刻家。ヘンリームーアと並ぶ、バーバラ・ヘップワースの生まれ故郷がウェイクフィールド市。ここにThe Hepworth Wakefield という美術館があります。今週末まで、大きなヘップワース展が開かれているとのことで行ってきました。
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ヘップワースの魅力は、モダンで洗練された鋭さ・・・でしょうか。曲線ばかりの作品であっても、甘くない。つきささりそうなくらいに鋭い感性が美しい。
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ヘップワースと並ぶイギリスの彫刻家はヘンリー・ムーア。同じ学校で学んだ友人同士であり、ライバルでもあります。どちらも成功し世界的に認められた彫刻家ですが、ヘンリームーアのほうが商業的に成功。それに比べてヘップワースは、自分の信念を生涯貫き通して制作を続けた感じ。個人的にはヘンリームーアよりヘップワースのほうが、ずっと時代の先をゆく作品を残していて好き。
自然からのインスピレーションを大切にし、物事の本質を究極なシンプルな形で表現する。三つ子を含む子供たちを育てた母親としての愛情も垣間見える。キリスト教科学に影響された哲学が現れる。政治家になって反核運動をする。
下の写真は国連本部のために、ヘップワースが制作したシングルフォーム。
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彼女の幾何的作品も美しい。
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彫刻制作のためのドローイングも多数展示されていた。
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ロンドン、オックスフォードストリートのジョンルイス(デパート)の壁に設置されているこの彫刻も展示されていた。近くで見ると細かい細工まで見れて嬉しい。考え尽くされた究極の形。
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ヘップワースは、イギリス南西の端の街、St.Ivesで創作活動をします。そこには彼女の彫刻を配置したガーデンがTATE美術館の一部として公開されています。昨年夏に訪れましたが、彼女がイメージしたとおりのガーデン、自然からインスパイアされた彫刻が絶妙にマッチしていて素晴らしかった。
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彼女は結局、このSt.Ivesの自室で、火事で焼死します。
彼女の作品の美しさは格別。20世紀に信念を貫いて生きた強い女性ヘップワースへの敬意で胸が熱くなります。最後の最後まで怖いくらいに鋭い。
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