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東南アジアの風景 (184) タイ|黄金の丘の仏塔が赤い布で覆われるお祭り

タイの11月の大切なお祭り、ロイクラトン。各地で様々なイベントが開催されます。前回のチェンマイに続き、今回はバンコク。
プーカオトーン(黄金の丘)と呼ばれる寺院、ワット・サケットです。

ワット・サケットはアユタヤ王朝時代からある古い寺院で旧市街の小高い丘の上にあり、平坦なバンコクの街中ではひときわ目立っています。
普段の様子はこんな感じ。

てっぺんの黄金の仏塔に参拝するには334段の階段を昇ります。暑い季節には結構キツイ。
この寺院ではロイクラトンの時期になるとホムパーデーンというお祭りが行われます。黄金の仏塔全体が赤い布で覆われるのです。
2019年11月、この祭事中のワット・サケットへ行ってみました。
通常この寺院は18時で閉館なのですが、この時だけは夜間入場ができる。
いつも夜はライトアップされる仏塔を外から眺めるだけでした。夜のワットサケットを体験できる唯一のチャンスです。

まだ日の高い午後に到着。おぉ、ほんとうに仏塔が赤い。

寺院の境内は既にお祭りムード満開。移動遊園地にびっしり並ぶ屋台。人出もかなりの賑わいです。

屋台ではお馴染み。昆虫食コーナー
豚足煮込みのカームー。奥はすり身団子ルークチン
様々な具材とスープが選べるカノムジーン。冷や麦のような麺。

夕食は早めに済ませたほうがいいです。仏塔の山に登ってしまうとしばらく降りてこられません。

日が暮れるにつれ、人が多くなってきます。

たそがれ時に浮かび上がるプーカオトーンのなんと美しいこと。
既に大勢の参拝客が列をなしているのが見える。登るのは日没後、と思っていたけれど、早く行ったほうがよさそうです。

行列は既に丘のふもとまで続いていました。タイ人は並ぶのが嫌いなはずですが、この時は特別ですね。
それでも他の国と違って割り込みや暴言などのマナー違反がない。私がタイ人を尊敬するのはこういうところです。

だいぶ近づいてきました。見上げる夜の寺院も非日常。回廊から境内を抜けて仏塔へでます。

頂上の仏塔まで普段は10分程度で到着しますが、この日は30分以上かかりました。それでも皆さん途中の仏像にはしっかり参拝しています。
そして到着。外へ出てみると。。。

目の前に現れた巨大な赤い塔。ほんとうに布で覆われている!布を巻く儀式はお坊さん達の手で行われているそうですが、たいへんな作業であることは想像できます。

この世のものとは思えない空間。いつも通り仏塔を3周歩いてお参りします。

ホムパーデーンの特別参拝。赤い布に名前と願い事を書きます。頭上に短冊のように下がっている紙はお札。お賽銭です。

タイ語ができず英語と日本語で書くしかない情けないワタクシにも愛の手を。

仏塔から眺める旧市街の夜景。ライトアップされた王宮、ラマ8世橋、民主記念塔が見える。一年にこの時だけ拝めるナイスビュー。

そして地上に降りるのにまた30分。しかし、貴重なものを見たという興奮で苦にならない。

地上に降りた頃にはもう真っ暗。人出は更に更に増え続けています。帰りの交通混雑も気になるので帰ることに。闇に浮かぶ赤い仏塔の寺院の姿を何度も振り返って帰路につきました。(2019年撮影)

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