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東南アジアの風景 (131) マレーシア|ペナン|バツ―フェリンギの濃い夕焼け

タイは今週からお正月、ソンクラーンですね。2019年の私のソンクラーン休暇はペナン島でした。とにかく水掛けから逃れたいのでムスリムの国であれば大丈夫だろうと思ったのです。

ペナン屈指のビーチリゾートはバツ―フェリンギ。シャングリラ系の2軒の巨大ホテルを中心にずらりと並んだホテル群はさながらワイキキビーチ。

年寄り女としてはファミリー向けのレジャーホテルは居心地が悪い。
ということで選んだのは喧騒の隙間に小ぢんまりと建つローンパインホテル。

ウォータースライダーもバーベキューコーナーもない代わりに落ち着いた静けさがあります。

黒タイルのバスタブがバルコニーにあって海を見ながらお湯に浸かれる展望風呂仕様。いい感じ。

何もせず、ぼーっと過ごすにはなかなか良いです。お正月ですもの。いままで忙しかったですもの。

ホテルの目の前はビーチです。バツ―フェリンギの海は透き通ってはいません。珊瑚の粉が溶けて濁っている。そして大量のクラゲがいます。海水浴、というよりはパラセールやカヤック等に向いている。熱帯魚とサンゴ礁を求める人はボートツアーでパヤ島に行くのが定番。

20年位前に家族でここに来たときはプールで遊び、パヤ島でシュノーケルし、ボートで釣りをして浜辺でバーキュー、いろいろやりました。
今回ここに来たのも過ぎ去りし遠い日々を懐かしむ、という目論見もあったのです。

しかし、前回とはかなり様相が変わっていました。オフシーズンなので人が少ないのは当然、なのですが少なすぎる。ローカルフードコートで賑わっていた海岸通りは驚くほど小規模になっていました。

ぽつんと営業していたマッサージ屋に行ったら、お店の人に「日本人来なくなった、どうして?」と聞かれてしまった。
そう、ペナンといえばひと昔前は日本から直行便もあり日本人観光客で大賑わいだったのです。
現在(2019年)と言えば、メインは中近東から。町中の様子が何か違う、と感じたのはアラブ料理のレストランが目立っていたからでした。

複雑な思いを抱きつつ、早めの一杯。現地集合した友人と夕食にでかけました。

ペナンのビーチの良いところ、それは海の景観。海水浴には向かなくともコバルトブルーの海と夕焼けの美しさは素晴らしい。ずっと曇っていたけれど夕陽は見られるかも、と砂浜を歩いてシーサイドレストランを物色することに。

ホテルの部屋に置いてあったバティック(布)を着てきました。日本ではできないおばちゃん二の腕出しもここでならやっちゃいます。

歩き出して間もなく土砂降りの雨。スコールというやつです。慌てて近くの店に避難。

入った店はアラブ料理。でも、ビールは出してくれました。眺めもいいしここに居ようか、ということになりました。夕陽が見えてきましたが、雨足は弱まることもなく雨降りは続きます。

海上は晴れているのに、ビーチは大雨。一部のエリアのみスコールとなるのは熱帯地域ではよくあることなのですが、雨の中サンセットを見るのはあまりない経験。映画のシーンを見ているようです。

夕焼け空はどんどん濃くなっていきます。傘をさしてでもビーチを歩く人達。

空全体が朱色となりました。でも我々が居るところは大雨のまま。ピンポイントで雨雲に攻撃されております。フムスを食べながら「こういうのも面白いね。」と言いつつ友人と日頃の仕事の愚痴大会。休暇はこうでなくちゃね。

ほんとに素晴らしいサンセット。居合わせたみんなでワンダフル―!マニフィックー!と雨に打たれながら叫びました。
結局日没まで雨は続き、我々も濡れネズミ状態でホテルにもどったのでした。
(2019年撮影)

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