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自粛生活中、キライなあの人とうまく生きてく「人間関係」でも作りませんか

心理カウンセリングの基礎知識に「悩みのほとんどは人間関係から生まれる」という前提がある。つまり、人間関係さえ良好であれば(トラブルを抱えていなければ)ほぼ悩まないということ。私たちが心健やかに生きるためには、まず人間関係をすっきり気持ちよく整理するべきなんだよね。

自粛生活でインドアライフを謳歌しつくして「部屋の整理整頓も終わっちゃったよ!」と手持無沙汰になった人は、人間関係の整理整頓もしてみてはいかが?(キラキラ)

……とは言っても、どうやって人間関係を良好にすればいいんだろう。そもそもすてきな人間関係を構築する方法を知っていれば悩んでいないわけで。今回は心理カウンセラーとして「チョー気持ちいい」人間関係の断捨離…ちがった、構築方法をご紹介します。

■だから、他人は変えられないんだってば

もう、これがすべてというか、これさえ押さえておけば大体楽になる。「他人を変えられる」と思っているから人間関係は苦しくなるのだ。怖い上司も、毒親も、気になるあの人も、ケンカしたアイツも「どうにかすれば変えられる」と思っているからしんどくなる。「他人を変えられる」なんて夢物語であり、独りよがりな妄想であり、傲慢だ。

人は自分で「変わりたい」と願ったときに初めて変化するのであり、他人が「変わってほしい」と願うだけでは変わらない。きみがあの手この手で「変わってくれ」と説得しても、相手が「わかった、今から変わるよ、ちょっと待ってて」と心から思わない限り1ミクロンも変わらない。

じゃあ説得すればいいじゃん、と思うかもしれないけど、それってもう博打で、相手次第だからきみにはコントロールできない。自分でコントロールできない物事に対して、人は大きなストレスを感じる。そう、「あの人を変えたい!」と思った瞬間に人間関係の悩みが生まれているんだよ。

他人の課題は他人の課題であり、きみの課題ではない。自分と他人を融合させてはいけないんだ。血を分けた家族でも、あんなことやこんなことをした恋人でも、自分の分身のような親友でもそう。

この自分と相手の間にある一枚の仕切りこそ「適度な距離感」と呼ばれるシロモノで、これが人間関係の悩みを限りなくゼロにする魔法のシールドだ。だから「この人が変わってくれないと付き合えないよ」と思ったら、相手が変わるまでひっそり静かに距離を置こう。それがきみの心のためだ。

■多様性の時代というなら「自分を受け入れない人」も受け入れなよ

「わかってあげたい」と苦しむ人もいれば、「わかってほしい」と苦しむ人もいる。というか「わかってくれなくて苦しい」と悩んでいる子羊のほうが多いだろう。私にもよく分かる。愛しくて恋しくて震える男たちに対して、大体いつもそう思っていた。「骨の髄まで私をわかって」と。

この世に複数の人間が生きている限り、理解できない人は絶対にいるし、理解してくれない人も絶対にいる。理解できないにしても受け入れてほしい、と願うこともあるだろう。だがしかし、理解できないものを受け入れるのは難しい。

特にマジョリティーにずっと属していた人は、マイノリティの気持ちを体験したことがないので、なかなか寄り添えない。知らないものを想像するのは難しいから、受け入れてもらえなくても仕方ない。

きみがつらいのはわかる、苦しいのはわかる、せめてあの人にだけはわかってほしいと切望してしまうのもわかる。でもね、わかんない人はわかんないんだよ。だって心がそういう構造になってないんだもん。Aさんの目が黒くて、Bさんの肌が白くて、Cさんの手が小さくて、Dさんの首が長いように、もうそれはそういうもんなの。

きみがどんなに願っても、きみとあの人は違う人間で、心の形も構造も違ってる。だからきみがわかることもあの人にはわからなかったり、気持ち悪かったり、変だったりするんだ。しょうがないよ。

「多様性の時代なんだし、いろんな人を受け入れろよ」って思うよね。ちゃんと認めなよって思うよね。わかるよ。でもいろんな人受け入れるってことは、何かを受け入れられない人を受け入れるってことでもあるよ。だから、「きみを受け入れられない人」を受け入れたとき、きみは真の多様性を体現できる。それは本当にすばらしくて、尊いことだと思う。

■結局、自分と違うから好きになるんだよね

でもまあ、自分と違うから好きになるわけで。あの人が自分とまったく同じ人間だったら、つまんなくて興味すら持たないよ。同族嫌悪で嫌いになることはあっても、絶対に好きにはならない。

個体差があるからお互いの凹凸が重なり合わないと摩擦熱が生まれて「自分と全然違うこと考えてて意味わかんない!」ってケンカするわけだけど、凹凸がぴったり重なったら「自分と全然違うこと考えてておもしれー!」って死ぬほど好きになるじゃん。男女の体もそうなってるでしょ。凹凸がぴったり重なり合うからとっても気持ちいいわけでしょ。(これは違うか?)

なにはともあれ、違う人同士が分かりあえると「チョー気持ちいい」し、分かりあえないと「チョー気持ち悪い」のはもう必然だし、人間関係はハイリスクハイリターン型のモデルなわけだ。だから刺激的でやめられない。

きみが他人と同じじゃなくていいように、他人もきみと同じじゃなくていい。そういうスタンスを持てたとき、人間関係はチョー気持ちよくなるんです。別にこれってあきらめでもなんでもなくて、みんなが幸せになるための最大公約数だと思う。

わかりあえない違いを、埋まらない溝を、遠くのあの人をまるっと受け入れて、同じ道は歩けないけど元気でねと手を振って、きみはきみの道を、一緒に歩きたいと思ってくれる人と歩けばいいのだ。そんな人とオンライン飲み会でもして、密な会話を楽しみましょ。

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