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窓際のトットちゃん

図書館から借りた本で、
これほど感動した本は今までない。
宝物のように持っていたいと思い、即購入した。

息子がこの春から小学校に通い出し、
いろんなつまづきや成長をそばで見ていたのだが、最近は、学校がつまらない、
授業がゆっくりすぎて、物足りない、
なんてことを毎日言っていた。
授業参観で実際授業を拝見したら、
(んー、なるほど。これではなぁ、、。)
という感じがした。
誰が悪いわけでもない。とも思った。

今の子供たちの感性の鋭さ、早熟さに、
日本の教育が追いついていないのではないか。
そんなことを思い、はがゆい気持ちになる。
これでは塾が儲かるわけだな。と。

窓際のトットちゃんに出てくる、
トモエ学園という少し特殊な学校は、
戦火に焼けてしまって、今はもうない。

だが、戦前にリトミックをとりいれたり、
とても画期的なことをやる場所であった。
小林宗作という校長先生が、
日本にリトミックを導入した第一人者という。

しかしそれより何より、
校長先生の子どもたちを見守る暖かい眼差し、
どんな子どもの個性も否定せず、
大きな愛で包み込む、あの安心感。
子供を我が子のように育てる、厳しさと優しさ。感動して涙が出て、
どうして今の教育者はこのようにできないのか、
(もちろんそういう立派な先生もたくさんいるのはわかっている。)
いろいろな雑務に追われて、
自分の思い描いた理想の教育ができていないのだろうか?
と、いろいろな思いが心を駆け巡った。

さらに息子の小学校での話を聞くと、
なんとも不自由そうで、
トモエ学園がさらにうらやましく思えた。

例えば図書室で借りたい本があったけど、
高学年用?だから借りれなかったとか。
トモエ学園では、どんな本を借りてもいいし、
それをおうちに持って帰ってもよい、
さらにおうちの本も持ってきてもよい。

規則はあれど、
がんじがらめにしすぎじゃないか?
他の学校は違うのかもしれないけど。

しかし、
どんな場所でもサバイブしていくのは息子で、
母親ができることといえば、
毎食、
トモエ学園でみんなが食べるお弁当のように、
山のものと海のものを食卓に出す。
話を聞いてあげる。
あなたは私の宝物だよ。と言ってあげる。
くらいしかできないし、
それだって下の子のお世話もあり、
余裕がなければできない日もある。
人間だものと言い訳し、
なんとか食事だけは手作りで。という思い。

朝顔の色水 理科のおうち実験

そして、学校がつまらないなら、
おうち学校はどうだろうか?と、
これまた余裕のある時は、
家庭科という名目で息子と料理作り、
生活は洗濯干し、
国語は一緒に本を読む、
算数は少し先のかけ算の仕組みや、
おやつを分ける時には割り算を、
音楽は好きな音楽聴いて踊る!
など、生活にからめて私が先生役になると、
素直に聞いてくれて、スムーズにいく。

先生と生徒という役になると、
客観的になって感情的に怒ったりしないで済むのかもしれない。

(この方法、
私のようなイライラママさんの子育てにおすすめです!)

最近、
毎日窓際のトットちゃんを1項目ずつ読み合いっこしている。
小学一年生の子供でも読めるし、
音読の練習にもなる。
何より内容が面白いので、
子供が笑いながら、
もっと!と読み進めている。

こんな文章を書ける黒柳徹子さんて本当素晴らしい。
幸せなトモエ学園の日々を友達や、
校長先生と過ごせて、
本当よかった、羨ましいなと思う。
徹子さんのご両親の器の大きさにも心打たれる。

子供の心、親の心、教育のこと、友達のこと、
総合的に学びの深い、一冊である。




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