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物語にはメインとサブを① 「幹と枝葉」

物語を創作するには、「プロットを立てる」ということをまず行うことが多い。

それは、創作しようとするおおよその流れを、はじめから終わりまで決めていく作業のことだ。
そしてこのプロットというものには、基本的に2つの種類がある。

それが、メインプロットとサブプロットである。

この言葉を初めて聞いたという人でも、その字面からなんとなく意味はわかる単語だと思う。
つまり、創作する物語において、メインは本流、サブは支流というわけだ。

とはいえ、この2種を意識的に運用することは、なかなか機会がないかもしれない。
この2種を積極的に使うべき物語とは、基本的に長編や連作だからだ。

けれど、物語の長さにかかわらず、メインプロットとサブプロットという考え方は、その物語に深みを与えるのにとても大事なものである。

ここではまず、この2種のプロットの「基本」について考えてみようと思う。


つまるところ。
物語において、メインプロットは主人公が辿るべき話の流れ、サブプロットはそれ以外の話の流れを指す。
そして、前者は物語がどのように結論するのかということを担当する。
後者は、その結論に至るまでの補助的な情報や、裏話を担当する。

例えばラブストーリーであれば、主人公とその意中の相手(便宜上、ヒロインと表す)との恋の行方はメインプロット。周囲のキャラ同士の恋愛模様はサブプロットだ。
そして、例えば恋のライバルが出てきたとき、それが主人公を惑わすのであればメインプロットになる。そうでなく、ヒロインを惑わすのならサブプロットと言える。

ただし、そのようにしてヒロインが他のキャラに誘惑されたとき、主人公が割って入るのならメインプロットになる。
そうでなく、そのヒロインが自分で誘惑を突っぱねるのなら、それはサブプロットとなる。
主人公が出てくるのならば、全てメインプロットにせよ、ということである。

このように、サブプロットの中でも主人公が介入し得る流れの場合は、少々、意識的な注意が必要である。

メインプロットとサブプロットを分けて考えることは、物語をわかりやすく伝えられるだけでなく、キャラクターそれぞれの動きをきちんと表現できることにも繋がる。

メインプロットが幹であるならば、サブプロットは枝葉である。

以上が、この2種の基本的な考え方と言える。

ということで。
長編や連作などの物語でないと、積極的に運用しにくいメインプロットとサブプロット。
しかし、これらはどのような物語であっても適用が可能なものであり、また、それぞれがそれぞれに作用して、物語全体に深みを与え、しかもわかりやすくしてくれる。

大木は、幹によって大きく頑丈になり、枝葉によって豊かに広がっていく。

メインプロットとサブプロットは、あなたの物語に、そのような確固たる芯と、雄大な世界観を与えてくれるだろう。

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※後日更新予定︰
② 「サブが終わりてメイン結ぶ」
③ 「スピンオフはサブプロットか?」

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