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今回のおすすめ本 プラトン『パイドロス』


みなさんこんばんは📚
今回おすすめするのは、プラトン『パイドロス』という本です!

 本作品の主要人物はソクラテスとパイドロス。作中ではパイドロスの友人であるリュシアスが「自分に恋している者よりも、自分に恋していない者に従うべき」と語ったことが示されます。これは自分に恋している者は情動に従っているため熱しすぎたり、はたまた冷めたりすることもあり、見返りを求めてくることがあるからです。「こんなに尽くしたのに…」というようなものですね。一方、自分に恋していない者は情動に左右されないため自由意志で自己統御しながら自分と接してくれるため、気まぐれに振り回されないということになります。たしかに、自分の感情を揺さぶられることは心地よいものではないはずです。人間は心理的ホメオスタシスと言われるような、「精神の安定」を求めるように設計されているからです。しかし、一緒にいる伴侶が自分に全く恋をしていない、自分も相手に恋をしていないことは可能なのでしょうか。恋をすることで、相手を独占したいというエゴが動いてしまう欲求もある一方、相手のために何かをしてあげたいという欲求もあると思います。ソクラテスはリュシアスの意見に対してどう考察を加えていくのか、ぜひお手に取って読んでみてください。


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