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今回のおすすめ本 喜多川泰『ライフトラベラー 人生の旅人』

みなさんこんばんは📚
今回おすすめするのは、喜多川泰『ライフトラベラー 人生の旅人』という本です!


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 本作の主人公は旅の準備を進める知哉と夏輝。智哉の部屋に訪れた夏輝から智哉は旅のアドバイスを受けることとなります。夏輝のアドバイスは賢者のように示唆に富んでいるものが多く、智哉は自身の考えを改めていきます。

 夏輝のアドバイスの根底にあるのは「やったことないことを経験する」ことの大切さだと思います。現代のように情報がありふれた状況では、旅に出る際に必要なものをリストアップして揃えます。さらには旅先での行動を細かく予定し、効率よく各所を訪れようとします。修学旅行のような行事では教育の一環であるため、集団行動や安全性を前提してスムーズに行動できるように事前に準備が必要となります。しかし、個人(または小規模)のようにある程度行動を自由に選択できる状況下においても前述したように行動を限定してしまっている人が多いと思います。夏輝はなんでも持っていくのではなく「本当に必要なもの」だけを持っていくことを智哉にアドバイスしています。あったら便利だけど旅先でも手に入れることができるものがあると思います。これまでにしたことがないことに挑戦してみる、これが重要だということですね。

ぜひお手に取って読んでみてください☕️


読後感想

 本書では主に旅について書かれていますが、最後には人生に焦点を当てた記述がなされています。自分という存在はどこから来たのか、各人の見た目や能力はどうやって決まったのか。もちろん遺伝や環境による影響が大きいことは確かだとは思います。しかし、遺伝や環境に恵まれている人でも必ずしも幸福になるわけではないところが一筋縄ではいかないところだと思います。

 そこで、本書を踏まえて考えてみると、「必要なものは持ってきている」ということだと思います。誰しも足りないと感じるものはたくさんあるとは思います。お金や健康は言うまでもないですが、他者とのつながりや精神の安定など人によってさまざまでしょう。しかし、「必要なものは持ってきている」と考えれば、自分が欲しいと思って行動している理由として「やったことないことを経験する」ことがあるのではないでしょうか。経験してわかっている人は、経験していない人に比べて言動の重みが変わっていきます。色々な経験を積み重ねている人はあらゆる点で優れているように感じますが、そこには失敗した経験が多く含まれているからだと思います。自分にとってできないと思うこと、やったことがないことに挑戦することは失敗することが多いと思います。その中で試行錯誤していくことでより多くの経験を積み重ねていくことができるのだと思いました。

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