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今回のおすすめ本 福沢諭吉『学問のすすめ』

みなさんこんばんは📚
今回おすすめするのは、福沢諭吉『学問のすすめ』という本です!以下では収録されている章(17個)を紹介します。


「初編」
 「天は人の上に…」の文言は誰でも知っていることですが、その意図は誤解されがちです。福沢諭吉は差が生じるのは「学問(特に実学)をしたかどうか」次第と言います。これは現在でも言える場面が多いのではないでしょうか。

「二編」
 福沢諭吉が求める学問の狙いは「政府と渡り合える力を持つこと」です。現在も政策に十分な整合性がないと思えるものが実施されていたりします。これも国民が無学なため、政府が国民を対等と見てはいないからなのでしょう。

「三編」
 ここでは国同士の権義が平等であることが言われています。僕は「名誉白人」のように西洋に扱われて喜んでいたことが戦前における過ちの一つだったと思います。

「四編」
 役人に有能な人物を採用するのではなく、仕事を簡単にすることで役人を減らし民間に人材を費やすという意見は現在でも使えると思います。それは有能な人物が採用されているはずの現状からも分かるのではないでしょうか。

「五編」
 文明の事業を行うのは民間人であって政府はそれを保護する役割があると述べられています。現在、その民間に対して政府が保護できているかは、大いに疑問を感じます。

「六編」
 「自分の思想を基に、違う思想を持つ人を罪人としてはいけない」旨が述べられています。こうした考えは様々な場面で見られますが、問題は話が通じないことだと思います。何か一つ軸を持ってしまうと、なかなか他の考えを受け入れられなくなってしまうのが難しいところです。

「七編」
 「税金は安全を買うための支出」という意見には首肯できます。現在様々な税が取られていますが、そこに不満の声が多いのは実際に福祉に役立てている実感が湧かないからでしょう。

「八編」
 「自分の考えを他人に強要しない」旨が示されています。それは相手にも相手なりの考えがあるからですね。折り合いがつけばいいですが、そうできなければ距離を取ることも一つだと思います。

「九編」
 ここでは「文明の進歩は先人の遺産と恩恵のおかげ」ということが述べられています。現在ある便利なものはすべからく先人の遺したものを元に作られています。こうした背景を見逃してはいけないでしょう。

「十編」
 学問の本質に目を向けることができれば、学問は楽しいものになりやすいと思います。しかし、現実にはテストのように他者に評価される側面があるため、半ば強制されている感覚があり、それが障壁となっていることもあるのでしょう。

「十一編」
 偽君子を見分ける必要性が述べられています。それは偽君子に民衆が従っているだけだと、ゆくゆくは民衆が抑圧されてしまうからですね。

「十二編」
 福沢諭吉は、演説は書き言葉より優れていると述べています。それは他者が必要となるからでしょう。学問をしてもそれを他者に伝えなければ頭でっかちの独りよがりになっていくのかもしれません。

「十三編」
 「自由がないと他人を怨望するのが人間の自然感情」と述べられています。これはわかるのではないでしょうか。他者との比較によって自分が下にいる時怨みが強くなるのでしょう。

「十四編」
 物事は計画通りに進まないことがほとんどで、完璧に計画して実行するよりも、時間を多く取って修正前提で計画していくことができたらいいよでしょう。

「十五編」
 学問は世の中に起きている諸問題を解決するために必要な考える力・見方を養ってくれるものだと思います。直接使う場面は少ないのは確かですが、考え方や思考回路は役に立っている場面も多いと思います。特に一つの答えが出てこないようなものだと尚更ではないでしょうか。

「十六編」
 金銭を稼ぐことはもちろん大事ですが、それよりも精神を独立させることの重要性が強調されています。

「十七編」
 「人望は知恵と徳行によって得られる」というのは、理解できるものの実行するのが中々難しいところです。徳行は道徳心から来るものですが、行動できなければ道徳心がないのでしょうか。例えばお年寄りや身体的不自由を持っている人に席を譲るというのはよく授業で聞きますが、その行動をしていなくても「譲りたい」という気持ちがあれば、それは道徳心があることに変わりないと思うのですが、どうでしょうか。

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