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流れる季節に思いを重ね

アナタの輪郭を思う
くたびれたキミを思う
そして私を思う


揺れて
揺れる
蜃気楼の向こうに
よく見えない
誰かを確認して

とどまってはまた流れる雲に
光ってはすぐ消える木漏れ日に
満ちきったら欠けて細く細くなる月に
目を奪われることも
思い出せず

心は他の何かで忙しくて
頭の中がうるさくて

過ぎ去ってゆく

ああそういえば
もう桜は散った

ぬかるむ足元で
軽快になんか歩けない

なのに
揺れて
揺れる
振り子みたいに
行ったり来たり

こちらから 遠くから めぐる海
浮かんでは身を隠す白波
なきながら 行って帰る渡り鳥

心せわしなくて

横になる

ぼんやり揺れる
草の上の蛙に問うてみる

どうしたら
思い出せるかな
何を
思い出すんだっけな

草の上のしずくに私の顔が見えている


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読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。