見出し画像

メッセージが多彩になってきた「アイアンマン2」

 「アイアンマン2」観ました。
 今年の「アベンジャーズ インフィニティ・ウオー」に向けて、フェーズ1だけでも、せめて観終えておかなくては、と夫と息子がゆっくりできる年末年始に頑張って次々観た。

 先に書いて良いでしょうか。ヴィランをミッキー・ロークが演じているんですよね。これ、観終わって夫が教えてくれるまで気が付きませんでした。アントマンのマイケル・ダグラスに続いて(というか公開順はアントマンの方が後だけど)、私が大学生頃、大人の恋愛映画に出ていた人たちが、次々とこういうタイプの映画に出ているなんて、びっくりするではないか。まあそんなこと言い出したら、そもそも、ロバート・ダウニー・jrが、アイアンマンやってることも驚きなんですけどね。ミッキー・ロークは、ボクシングしていた時期があったためもあり、手術を重ねて顔が変わってしまったらしいけど、それにしてもだ。自分が20歳前後に主に恋愛映画などに出ていた俳優たちが、こんな風な、戦っている映画で活躍しているのは、不思議な気分だ。

※以下、ネタバレあります。

 「アイアンマン2」の中身だけど、これを見て、改めて「アベンジャーズ エンドゲーム」の予告を観ると泣きそうになる。ああ観て良かった「アイアンマン」1と2。深みが全然違うではないか。
 で、この映画も、やはり武器を作ったことによる悪い連鎖が影響しているわけで、フェーズ1についてはこういうことが中心だということは、理解する。でも少しずつ親子関係の要素も出てきますね。

 今回は、トニー・スタークが、父親に愛されていなかったと思い込んでいたことが明らかになる。「ありがとう」や「ごめんなさい」など素直に言えない彼、虚栄心や承認欲求の強い彼が、そういう生い立ちであっただろうことは、1を観ていても充分考えられること。でも2で、はっきりと「愛情を与えてくれなかった」と言う。その父親の、生前のビデオメッセージを観て、父親の愛を知る。俄然、「なんとかしよう」と思う気持ちが湧いてくるこのシーンで、やはり親が愛情を子供に表現することの大切さを知る。親からの愛情は、親が亡くなろうとも、自分が大人になってもなお影響を及ぼす。生きる意欲につながる。子供に伝わるように伝えなくちゃとつくづく思います。「私が作り出したもっとも素晴らしいものは、トニーだ」というようなことをメッセージに残す。……ちょっと~。なんでビデオを通さないといけないのよお。これを子供の頃から、はっきり子供に伝えなよー!と思いもせんでもないが。子供にだって意味はわかるのに。気持ちは伝わるのに。まあ仕方ない。とりあえずこの映像を観てようやく伝わったのだからヨシとしなければならない。

 そして父親ハワードのやりたかったことは、トニーが失望していたようなことではなく、やはりトニーがたどったように、ハワードも平和のために動いていたことがわかる。
 平和のために使いたいという気持ちは、シールドの創設メンバーの一人であったことからも表れている。でも武器を作ったことによって、それが使われるのは戦争であり、恨みや復讐心をもたらし、悪い連鎖が起きていく。負の遺産は、トニー・スタークが拭っていかなければいけなくなる。ハワードが、自分が意図したことと違うことになったのは、皮肉なものである。ここでも正義について考える。平和のための武器ということについての問いかけは、今の時代を生きる私たちへの強烈なメッセージではないか。


 そして様々なことに関して、自分の思うように周りは理解したり使用したりしてくれないものだということ。お金と名誉だけのために、武器を作りたい人たちだってたくさんいるということだ。それは、そんな大きなことでなくても、私たちの身の回りに当たり前に起きることではないだろうか。そのすれ違いを説明し、埋めていける規模のものであれば良いのに、なかなか世の中はそうはうまく回っていかない。つまり小さなことでも、意図したように受け取ってくれない場合が多くあるのに、こんなお金が動くような大きなこと、たくさんの人がそれぞれの問題を抱えたような大きなことが、簡単には自分の意図したように動くわけがないのだ。それはもう自分の手を離れて、相手や人それぞれの問題だからだ。

 二つ付け加えたいです。
 音楽がACDC使われていたのが、めちゃくちゃカッコ良かった。ジョン・ファヴローのセンスなんでしょうね。「3」は監督が違うから、どんな雰囲気なのかそれはそれで観るのを楽しみにしています。
 もう一つ。今回、初めてお目見えしたスカーレット・ヨハンソン、めちゃくちゃカッコ良かった。皆が「カッコいい」と言っている気持ちがようやくわかった。しかもこの時の髪型は彼女にすごく合っていると私は思う。
 次は「マイティ・ソー」。楽しみです。


#映画 #感想 #MCU #マーベル #アイアンマン2 #親子 #コンテンツ会議


この記事が参加している募集

読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。