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【書評】新社会人に捧げる一冊〜『どうして会社に行くのが嫌なのか』(大美賀直子)

この時期(3月)になると、「4月から社会人になるんですけど、読んでおいた方がいい本はありますか?」とよく聞かれます。私は迷うことなくこの本を一冊目に挙げます。大美賀直子さんの『どうして会社に行くのが嫌なのか』

※書評一覧の目次はこちら

1、内容

「働く人のストレス対処法」に焦点を当てた本です。

「会社が苦痛な瞬間」
「人間関係がうまくいけば、ストレス激減」
「ストレスを大きくしているのは自分だった」
「傷んだ心と体のメンテナンス術」

の4章から成っていて、メンタル・ジャーナリストの大美賀さんが具体的な職場ストレスの原因を提示し、ひとつひとつのストレスへの対処法を紹介してくれます。

2、私の感想

私は中堅と呼ばれ始めたころにこの本と出会い、以来バイブルとして時々読み、人にもよく薦めています。

社会人のメンタルコントロール本として、これ以上のものを私は知りません。それくらいに優れた一冊です。

そもそも、第1章の最初の項が「月曜日の会社は、どうしてこんなに苦痛なのか」です。勤め人として、これが読まずにいられましょうか(笑)

「毎週月曜日には無理をしすぎない」ということがとても大切なポイントになります。そのためにも、「月曜日はウォーミングアップの日」と考え、「今日は仕事始めなのだから、できる分だけ頑張ればいい」と割り切ってしまいましょう。

これ以降も、全文がためになる記述ばかりです。むしろ、ためになることしか書いてありません。

 ワークライフバランスが重要視されている昨今では、仕事とプライベートの境界線のない生き方こそ精神的なリスクを高める原因だったということがわかってきました。
 仕事の人間関係など義理の付き合いに時間を取られ、プライベートの時間もその人間関係に縛られている人ほど、失敗や挫折に逢ったときに心がポキッと折れてしまうリスクが高くなります。
 「誰との関係を重視しながら一生を過ごしていきたいか」ということを真剣に考え、日頃からその人間関係を大切にしていかないと、やがて足元をすくわれるときがやってきます。

この部分などは、私の人間関係に対する考え方の基盤となっています。

ありとあらゆる種類の職場ストレスを網羅しているのがこの本のすごいところ。

悩める社会人の指針になるであろうことは間違いありません。

3、こんな人にオススメ

・4月から新社会人になる人
これはもう言わずもがな。ぜひ読むといいと思います。

・中堅世代
ミドルエイジは働き方を見直す絶好の機会です。この本が参考になるでしょう。

・仕事ストレスでやられている人
すぐにでも読むといいです。必ず取り入れられるものが見つかります。


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