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働き方について考える-グラフィックデザイナーの場合-

時代の流れが本当に早い

みなさんは、今どんな働き方をしていますか?
私は、新卒から早10年以上が過ぎているのすが、本当に時代の流れの速さを感じます。私は今デザイン業界で働いているのですが、このジャンルで言えば、新卒当時は広告が全盛期の時代でした。そして、目指すべきは大企業、会社に所属するのが当たり前といった感じ。ベンチャー企業も多く出始めていた時代ではありますが、就活当時の自分を振り返ると、そこを目指すには少し怖いような、リスクを感じるような気持ちになったものです。

それが今はどうでしょう...デザイン業界で言えば、広告ではなく別業界のデザインに従事したいという人も増えているように感じますし、大企業だから万事安心ということでもない、副業も当たり前になってきた、起業のハードルも下がっている...。自分が現役でバリバリ働くここ10年の間で、こんなにも情勢が変わるとは夢にも思いませんでした。

パラレルワークをしてみて

そんな、大企業に入れば安心!安定した働き方を!みたいな考えが一般的だった時代に就活生だった私が、今どんな働き方をしているかというと...恐らく括りで言えばパラレルワークにあたるのかな?と。

noteの自己紹介スペースではフリーランスでデザイナーと記載していますが、さらに詳しくいうと、兼業して長期派遣でメーカーのインハウスデザイナーとして企業にお勤めもしています。割合でいうと若干、フリーランスのお仕事の方が多い感じではありますが、フリーとお勤めのどちらがメインということでもなく、同じくらいの比重を置いています。だから、どっちが副業とか本業とか考えていないので、パラレルワークなのかな?と。

もともと、企業に正社員で勤め続けたいといった安定志向だった私が、なんでパラレルワークをすることになったかというと...
コロナを迎えたタイミングがちょうど悪かった(今思えばよかった)のです。
転職をしようと会社を辞めたすぐ後に、コロナ騒動が始まりました。会社を辞めて少し休憩期間を設けてから転職をしようと思っていたのですが、そうこうするうちに緊急事態宣言が出されました。登録していた転職エージェントに連絡をすると、どこも求人がストップしている状況です、とのこと。

当時はこの状態がいつまで続くかわからなかったですし、もともと働くこと(デザインすること)が好きな私は、無職の状態が長引くことに耐えられなくなってきました...(休職期間中に自分探しの旅へ!みたいな状況でもないですし...)

そこでこの機会に、知り合いからデザインを頼まれていたけど、今まで忙しいからとお断りしていたことに向き合ってみることに。フリーランスで独立するぞ!みたいなものでもなかったので、緊急事態宣言が解除されたあたりで、個人の仕事をしながら、それとは別に固定給のあるお仕事もしておきたい、ということで派遣を始める流れに。
そしてありがたいことに、個人の仕事が、次へ、またその次へ、といった具合につながっていき、そのままフリーランス開業することに。さらに、もともと短期派遣の予定だった勤め先から長期で働いて欲しいと言って頂き、フリーランスと兼業することになって、今に至ります。

そして、、、パラレルワークをしてみた結論...!
とても良い感じです!
以下、それぞれの良いところまとめ

会社勤め(派遣)のメリット
・固定給が出る
・正社員ではないとはいえ社会的信用がある(例えばカードを作る時や、家を借りる時など)
・定期的に会社の人と顔合わせる感じがホーム感があって良い。心の安定につながっている(普通に会社の人と仲良くなりますし。ランチいったり、仲良くなった人とはプライベートで遊んだりなど...)
・正社員ではないので、会社員的な業務がない & ポジション争いみたいことに巻き込まれない
・派遣なので労働時間をお金にしているわけですが、個人的には「就業時間=デザインしている時間」なので、自分のデザインが売り物になっている感じがして良いと思っている
フリーランスのメリット
・自分がやりたい仕事ができる
・好きな場所、好きな時間に働ける
・好きなメンバーと一緒に働ける(自分でメンバーを集めることができる)
・お金の管理が自分でできる(売上げを得るために必要な支出を経費にして節税するなど)
兼業するメリット
・リスク分散になっている(どちらかの業績が悪くなっても、もう一方がある)
・複数コミュニティに所属しているので、人間関係において変な固執が生まれない(精神状態がフラット、依存せずにすむ)
・固定給があるので収入に対する不安も少なく、フリーの仕事で冒険しやすい(例えば、社会貢献の意味合いの強い、お金はないが大義名分に共感する、みたいな仕事にもチャレンジしやすい)

働き方について考える
〜"仮想空間シフト"を読んで〜

こうして、新卒で会社員になった昔とパラレルワークしている今とでは全く異なる働き方をしている私ですが...これからの時代の働き方について考える良い書籍があったの参考までにご紹介します。

仮想空間シフト
尾原和啓、山口周 著

本の概要を簡単にご紹介

新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、物理空間から仮想空間へのシフトが顕在化しつつある今、"私たちの働き方や社会はどう変わるのか"を尾原和啓・山口周両氏がオンライン対談にて論じたものがまとめられた一冊。

東京などの都市圏における在宅ワークの導入というかたちで始まった仮想空間へのシフト。ミレニアル以下の世代にとってはすでに親しいものであった仮想空間は、これらの世代が社会を担う時代に移行するはずだったが、新型コロナウイルス感染拡大をきっかけにその上の世代にまで強制的に移行することに。とはいえ、これはいずれそうなるはずだった未来の姿が、少し早く立ち現れたにすぎないという。「リアルファースト」から「仮想空間ファースト」への価値観のシフトは遅かれ早かれ不可避であった、というのが両氏の見方。
仕事→暮らし→社会→人生→国家(行政)という具合に、仮想空間シフトの波紋が広がっていくことが期待される。

この書籍が発売されたのが2020年なのですが、今2023年。この書籍に書かれていることがまさに今、身の回りで起きています。

そしてさらに...!働き方の概念がもっともっと多様になっているように感じませんか?資産形成にまつわる取り組みもどんどん加速してきていて、私の周りにも、FIRE、セミFIREを目指している、みたいな友人も増えてきています....
冒頭に戻りますが、時代の流れが本当に早い...
自分が、何を大切にして生きていきたいのかを真剣に考えて過ごさないと、あっというまに取り残されてしまいそうです...

固定概念に囚われていることはないか?とより注意深く自分を俯瞰して見る力を養っていきたいものです。

これからのデザインについて

ここで話が少し移るのですが、時代がどんどん変わるのはデザイン業界だって全く同じです。冒頭で少し触れましたが、私が新卒の頃は広告が全盛期でしたが、それが時を経て今、デザインの定義はどんどん広がる一方で、〇〇が華型です!みないなものがあるわけでもなく、簡単に全貌を説明するのは難しい感じになっていると思っています。
さらに、いろんな便利なデザインツールが開発される今となっては、美術大学を出ていない方だって、アプリなど駆使して画像に加工してSNSに投稿!インフルエンサーとして活躍!みたいな方もたくさんいらっしゃいますし、カメラ機能もどんどん発展していて多くの人から共感を得る写真を投稿されている方もいます。フリー素材のイラスト、テキスト、写真を組み合わせてデザイン画像を制作することもできます。インターネットが発展した今となっては、高い費用を出して広告を打つよりも、SNSやブログでの発信の方が費用対効果が高い場合まで。

それこそ、固定概念を取り払って考えないと、あっという間に取り残されてしまうのでしょう...

こんなことを言うと、古い!と言われてしまいそうですが、本当に、今までは紙にデザインを印刷することが当たり前で、そこにポリシーみたいなものを持っていたのですが、今やSDGsを考慮すればペーパーレスにしたいし、ネットでの表示が当たり前となれば、RGB表記やwebフォントを基準にデザイン設計をスタートする必要がある場合も。さらに言えば、動画が携帯でよくみられるようになっていたりするので、CM制作だけでなく、YouTubeやTikTokのようにもっとライトなスタンスで何本も動画を制作する必要だってあるのでしょう...。

こう言ってしまうと悲観的に聞こえてしまうかもしれないですが、自由な時代になった!できることはたくさんある!ということで、自分には何ができるのだろう?と、これからの時代の働き方をしっかり考えていきたいなあと思う今日この頃。

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