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SNSという現代の奴隷制


情報による新しい支配従属の形

奴隷制度というものは、少数派が多数派を支配できる仕組みです。
あの古代ローマ帝国では、10%の少数派たる市民が、残り90%の奴隷を支配していました。

翻って現代、支配は目に見えづらい形でなされています。
情報をよく知る者と、情報をよく知らない者。
この二者の大きな解離により、支配と被支配の関係がつくられているのです。
 
 

検索エンジンによる情報解離

例えば、Google検索エンジン。
利用者は過去を相応に知ることは出来ますが、未来を知ることはまず出来ません。
だがGoogle側は、利用者から収集した膨大なデータにより、AIを創り、AIにより未来を精度高く知ることが可能になりました。

要は検索エンジンにおいて、 
情報をよく知るIT企業側、情報を知らない利用者側、二者のすさまじい程の解離が出来ているのです。

選挙戦にみるIT企業の情報強者ぶり

二者の解離が出来るとどうなるか?

情報を良く知るものは、なにごとも先回りして、ことをなすことが出来ます。
例えば、2013年に日本で行われた参院選。
Yahoo!はこの参院選結果を、完全に予測して的中させました。
選挙前に、検索エンジンにかけられた膨大なワードを分析し、勝敗を予測的中できたからです。
この選挙戦についての下りは、“”ビッグデータ探偵団 (講談社新書)“”、という書籍が詳しかったはずです。

選挙結果を選挙前に知ることが出来れば、さまざまなことが出来ますよね。
ましてや、これは2013年の話しです。
今は2024年であり、IT企業が選挙結果を知ることを可能になって11年が経過しています。

今ではIT企業が、
さらに、さまざまなことが出来るようになっています。
しかもGoogleの検索エンジンによる情報集積率は半端ではありません。
だから、さらに、さらに様々なことが出来るようになっているんです。
ここでは、さまざまなことについて言及は避けますね。


新たな間接統治

IT企業は、データを掌握することで、様々なことを行えるようになりました。
なにをやっているかは書きませんが、それをやった結果、下図のようになっています。

 IT企業 
 ⬇️⬇️
国家政府
 ⬇️⬇️
国民・人民

本来、国家政府の下におさまるはずのIT企業が、国家政府の上に立つようになったのです。
このIT企業のポストには、一昔前まで金融などが居座っていましたよね。

国民・人民からは、あくまで支配しているのは国家政府にみえる。
しかしその実態は、IT企業による国民・人民の間接的な統治なのです。


SNSという現代の奴隷制度

さて先ほどから、検索エンジンの例を引っ張って、IT企業と一般人の情報解離、ならびにその結果生じている新たな支配体制を述べました。

では、SNSはどのように、IT企業と一般人の情報解離および新たな支配体制に寄与しているのか?

SNSは検索エンジンよりも、一回り上の情報集積力をゆうする強いツールです。
単語ではなく、文章、さらには一般人の音声データから画像データまで。 
単語が思考であれば、文章は思想。
より深く人々の内在論理を知るため、核となるデータを集められる訳です。

これを一般人はSNSにて、仲間内でグルグルとやりとりします。 
それをくまなく把握しているのがIT企業。
SNSにより、検索エンジンよりも一回り上のディープな一般人のデータを集積出来るということです。

 IT企業 
 ⬇️⬇️
国家政府
 ⬇️⬇️
国民・人民

結果、先ほどもあげた間接統治の絵面が、いっそう強化されています。

かつて殷賑を極めた古代ローマ帝国では、10%の市民が90%の奴隷を支配しました。
一昔まえの金融時代においては、1%が99%を支配していると形容されました。 
現在進行形の支配体制は、より少なきものが、より多きものを支配していることでしょう。

このようにしてSNSは、現代奴隷制の中核を担っているのです。

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