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酒をしこたま飲んだカラオケ帰り〆のラーメン喰って思わず歌っちまった『しょっぱい三日月の夜』【食べログに遺された生の記録・マガジン】

2010年07月03日(土曜日)訪問

久しぶりに同志でカラオケ(スナック)に行った。
カラオケではいつも声をひっくりがえして絶叫するものだから、客とママに失笑される。
カラオケなんて人様に聴かせようと思っていないから、別にいいのだ。

かとゆうて他人の唄など聞きたくはないが耳をかっぽじってなくても聞こえてくるものはしょうがない。
聞き入るという歌い手には滅多に遭うことはない。
ほとんどが上手く唄うことばかりに意識がいっているからハートが感じられないのだ。

そんなカラオケ談義はおいといて。
さて、カラオケもお開きになり、ラーメンが無性に喰いたくなったので、連れてきてもらったのがこの店である。
地元ではそこそこ有名な人気店らしい。

深夜にもかかわらず、そこそこ客入っていた。意外と若い人が多い。活気のある様子だ。
店内は油ぎっていて、カウンターの目の前にすぐ厨房があり、大将のラーメンづくりの様子がまるまる見える。
最近流行のこじゃれたラーメン屋とは対極にあるようなラーメン屋である。

この度もまた連れてこられた店なので、自分の意思でこの店を選んだわけではない。
あたしなら、絶対こういう店には入らないだろう。
なぜなら、ぎとぎとした油っぽい店は苦手だから。
油とすすで真っ黒になった換気フードを見たとたん「ラーメンが喰いてぇ」と長渕調で同志に駄々をこねたことを後悔した。

でも見かけだけで判断しちゃいけねえ、ぐずぐずしてちゃいけねぇと照れずに思えた。
すぐさま醤油ラーメンを注文した。
注文してからすぐに出てきた。
迅速な対応に感謝した。
でも、あたしにはとてつもなくしょっぱかった。
水を一気に飲み干した。

しょっぱかったけど、こりゃうめえ!と照れずに思えた。
けっきょく、しょっぱかったのは、あたしのことだと気づいた。

煤にまみれたレンジフード、油っぽい店ン中、見かけだけで判断してた薄っぺらなしょっぱいあたしが、腐るほど鼻についてたまらなく嫌に思えた。

ラーメンショップとさっ子@よさこい坂戸



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