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読書記録「ビタミンF」

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

今回読んだのは、重松清さんの「ビタミンF」新潮社 (2003)です!

重松清「ビタミンF」新潮社

ビタミンFとは、著者曰く、「Family、Father、Friend、Fight、Fragile、Fortune ...」などの〈F〉から始まる単語から作り上げた作品だそうだ。

あんなふうに思いきり暴れられたら気持ちいいだろうな、と思う。若いってのはいいな、とも。おとなは「キレる」わけにはいかない。おとなは「折れる」だ。ポキン、ポキン、と折れてしまう。

同著「かさぶたまぶた」より抜粋

本来、ビタミンは多く摂取するべきであろう。現代の食生活では補いづらい分は、サプリメントなりで補給することは可能である。

しかし、摂取量が少ないからと言って、すぐに命に影響を与えるものでもあるまい。

ビタミンFも同様、関わりが少なくても、生きていくことは可能である。

友達がいなくても、生きていける。
家族がいなくても、生きていける。
競争などなくても、生きていける。

しかし、家族であれ、友人であれ、戦いであれ、運命であれ、ないよりは良い。

「俺の人生、こんなものか」と思ったとき、「自分には家族がいる、立ち向かうべき相手がいる」と言えるならば、「またもう少し頑張ってみるか」と思えるようになる。

心の悩みは、もしかしたら「ビタミンF」が不足しているのかもしれない。そんなビタミンF不足なあなたに、是非おすすめです。それではまた次回!

・追記
2021年3月18日 LINE BLOGに投稿したものを加筆しました。

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