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雑誌は"嘘つき"

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

現在、開店3周年アニバーサリーと共に、”TAIWAN PLUS 2022”を催している誠品生活日本橋。先日、そこのイベントスペースで行われた「台湾と日本の編集者が語る『編集者の仕事って面白い?』」というトークショーを拝聴しました。

「Hanako」編集部の西村由美さんと、台湾で出版されている雑誌「新活水」の編集長 黃麗群さんが、編集のお仕事や雑誌の将来などをお話しいただき大変面白いトークショーでございました。

その中で、「雑誌は嘘つき」と言う言葉を伺いました。私は芸能人の熱愛報道とか根も葉もない噂話とか引くほど興味がないのですが、たまにテレビを見ると、芸能人と出版社の裁判とか目にします。

それはお店情報や飲食店レポートなどでも少なからず同じで、写真や文章を巧みに書けば、いくらでも話が盛れてしまう。実際に行ってみたら大したところではなかったとしても、見せ方次第。

勿論嘘は良くないです。けれども、情報雑誌が見栄え良くないとしたら、誰も雑誌を手に取りません。出版や編集の方々は、いかに手に取ってもらうかを考えて日々仕事をしているのです。

雑誌では映像と違って、どうしても伝えられない部分がある。その部分を弱点と見なすのではなく、表現の幅が広がっているとも捉えらえる。そこに出版社や編集者の努力がある。

"嘘つき"にも2種類いる。人の足を引っ張ったり、人に迷惑をかける悪い嘘つきと、創作としての優しい嘘つき。柚木麻子さんの「私にふさわしいホテル」新潮社 のように「たった今、でっち上げた物語が舌の上を滑って体の外に流れ出し、現実に浸透していく」という嘘つき。

文字通り受け取ってしまったら、物事をネガティブにしか捉えられないけれども、解釈次第でポジティブに捉えられることもある。西村さんも仰っていたが、どんなものにも興味深い側面がある。物事を多面的に捉えられると、世界はもっと面白くなるだろう。それではまた次回!

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