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僕が神保町で読書会をやる理由。

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

毎週のように読書会を開催しているのですが、場所は決まって神保町です。集客を考えれば、新宿や池袋あたりで開催した方が良いという考えが頭をよぎることはありますが、今のところ、私の主催では交通費をかけてでも神保町で開催しております。

今回は、なぜ神保町にこだわっているのか、私なりの経営理念的なものを書かせていただきます。

私の読書会のモットーは「世界を広げること」です。
何度か他の記事でも書いておりますが、私たちの紐解いたことのある本は世界においてほんの一部に過ぎません。沢山の本や人の話を聞くことにより、自分の見える「世界」はどこまでも広げることが可能だと私は信じております。

ではなぜ、神保町を選んでいるのか。それは、神保町がどんな人でも受け入れられる場所だと私は考えているからです。

神保町にある多種多様な本が、ジャンルを問わない読書会のイメージを醸し出しております。神保町には、小説や文学以外にも、哲学、宗教、歴史、理系、軍事、政治、趣味、思想、世界情勢、ビジネス、民俗学、旅行、アニメ、絵本、、、挙げればキリがないほどの多種多様な本で溢れております。

年齢も性別も、持参していただく本も制限しない、自分の紐解いたことのない本の方が圧倒的に多いこの世界。ならば若い方からも、人生の先輩からでも、色々な視点から話を聞いた方が、より楽しいではないかと私は考えてます。

そもそも読書家というものは「好き」なことをただ話したいと思うものです。身近に読書仲間が少ないという悩みを持つ方が集まるため、自分の話をこんなに熱心に聞いてくれる友達がいること自体、魅力的なのです。

さらに、本好きな人にとって、神保町という「日本最大の古書店街」というブランド力は強いです。私の読書会には都内のみならず、千葉や神奈川、栃木などわりと遠方から足を運んでくださる方もいらっしゃいますが、「一度行ってみたかったから」とおっしゃる方も多いです。

だからこそ神保町は最適なのです。どんな方がいらっしゃっても受け入れられる場所。何を持ってきたとしても不自然にならない場所。それは神保町だと私は考えております。

ただ、この考え方になったのは本当に偶然です。以前神保町の中古CDショップで店主と常連客の会話を耳にしたのですが、その時の店主の答えが影響を与えたかもしれません。

会話というのは、常連の方が「神保町で音楽イベントをやるのだが、この街ならばどんな曲が相応しいか」という話をしていて、店主がこう答えたのです。

「それは難しい、神保町ではどんな曲でも不自然にならないからね」

その会話が今でも忘れられず、読書会をやるならば絶対に神保町だと決めたきっかけになりました(開催するまでに、約3年もの月日が経ちましたが)。

もっと広い目で見れば、やはり多くの人に本に触れる機会を増やして欲しいという望みもございます。出版不況、1ヶ月に1冊も本を読まないという方が約50%もいる現代において、本の価値に気づいていいない方もやはり多いのが実情です(平成30年「国語に関する世論調査」の結果から)。

正直、本など読まなくても生きていけます。動画やSNSなど、面白いものはこの世の中に沢山ございます。それでも私は本の持つ価値を知って欲しい、言の葉の持つ力を知っていただきたい、だからこそ私は神保町で読書会を開催するのです。終わった後、すぐに本を探しに行ける。こんな魅力的な場所はなかなかありません(かく言う私が一番早く買ってしまうのですが)。

神保町をもっと人が集まる場所にしたい、一度でいいから古本まつりに行ってもらいたい、本に埋もれて欲しい(?)、そんな願いもございます。

加えて、欲を言えば、「神保町と言えばの人」になりたい! いつか神保町にブックカフェを開業したい手前、今のうちに顔と名前を売っておきたい!あの川口さんならどうぞと言われるようになりたい!そんな下心もあります(笑)

今読書会を続けているモチベーションも、割と自分の欲もあるのは確かです。しかし、それがないとしたら、読書家が集まる場所が世の中に一つ出来上がらなかった。そう思うと、もっと頑張って続けなきゃなと考えております。少なくとも、神保町にカフェを開くまでは、続けようかなぁ…(笑)。それではまた次回!

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