見出し画像

自分らしくいたければ『大人』になるな。

大学1年生の時に新入生歓迎会の時である。

僕は大学生活のことが右も左も分からない普通の大学1先生だった。

『大学ってどんなところなんだろう』
『このサークルはお酒強要されるのかな』
『可愛い子いるかな』

とそんな期待と不安を入り混ぜながら参加した。

そこで隣の人に声をかけられ友達になるチャンスかと思ったら
『あの、大学の授業って難しいですか?』
って聞かれた。

いや、大学入ったばっかりなんですけど。

どうやらもう大学生活を十分に送った人の貫禄だったらしい。失礼な。
そして、その子と仲良くなり大学生活は4年間なんだかんだ仲良しだった。

他にも僕の人生で唯一落とされた薬局のアルバイトでは
『ごめんねアルバイトは学生しか募集していないの』
って言われた。うん、履歴書渡した意味を考えて欲しい。

そして、現在の職場でも会話して仲良くなったから、年齢公開すると
『僕と同い年かと思った』って30手前のお兄さん、お姉さん達に驚かれる。

最近では僕より年下の子達に『人生何回経験してきた人ですか?』と行ってくる。

以上の情報より、僕は実年齢より老けて見えるらしい。(レポート風)
正確には見た目より雰囲気が大人っぽいらしい。

その『大人っぽさ』とはなんだよってずっと思っていたが最近『そういうことか!』と腑に落ちる文章に出会った。

ここで紹介したいと思う。

これ以上話すと好きになってしまいそうだから適当に話を切り上げておこう、とか、これ以上話すと死ねって言われちゃいそうだし笑って黙っておくか、とか。これ以上夜遊びしたら終電なくすから今日は帰ろう、とか。

大人になると、どうすれば傷つかずに済むか、そんな計算ばかり上手くなる。
期待し過ぎず、絶望し過ぎず、嫉妬し過ぎず、惚れ過ぎず、怒り過ぎず、悲しみ過ぎない。そんな逆算ばかり器用になる。

という文章である。

最後の一文なんか僕のことを表す2文字でぴったりだなと思った。

『器用』

この言葉は僕が22年生きてきて1番他人から言われた言葉だと思う。どのアルバイトをしようと『君は器用だね』って言われる。

当時は手先とかそういう話かと思った。
でも『器用』とはそういう意味ではないとようやく気づいた。

僕は3兄姉の末っ子である。
家庭内では常に立場が下であった為
『どうすれば喜ばれるか』
『どうすれば怒られないか』
『どうすれば自分に話すタイミングが回ってくるか』
と小学生ぐらいからずっと考えていた。

僕は目立ちたがりだったので小学校から中学校はよく怒られていた。
つまり、『何したら怒られるのか』『何をしたら平気なのか』学ぶ早さがとてつもなく早かったと思う。

そういった環境と性格のおかげで高校に入るぐらいの頃には『どこまですれば人に怒られないか』『何をすれば認めてもらえるのか』といった観察眼がほぼ出来上がっていた。

だからアルバイトをしても『他の社員が何をしているか』自然と目に入ってしまい『どうせ成長したら教えてもらうんだろうな』と先読みして行動していたことが多い。だから人から教わる頃にはある程度理解してしまっている。

人間関係もちょっと近寄り難い人も仲良くできることが多い。
『お前、よくあの人にあんなグイグイいけるよな』って言われるような人と。

このように『他人の感情を先読み』して取る行動をどうやら『大人』になるというらしい。

確かに、自分の感情ではなく他人の感情の為に生きてるな、と自分も思う。

そう考えると『大人』ってすごいいやらしく感じる。

だって発言が全て『本心』ではなく他人の『機嫌取り』の為になっているのだ。一体この世の中に出回っている『言葉』の中に『本心』はどれぐらいあるのだろうか。

ほとんど存在しないのではないかと僕は思う。

好きな人には好きと、嫌いな人には嫌いと心の素直になって発言しようよ。

もし、『器用』になることが大人になるということならば大人になんかならない方が良いのではないかと思う。

大人になる前に、大人になることを辞めてしまえ。

もっと綺麗な言葉で人と触れ合いたいよ。

とか、考えてみたり。


この記事が参加している募集

サポートはいらないです!!多分、僕より良い記事を書いたり、挑戦している人は他にもいっぱいいるので!