片平里菜
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八月のふるさと、能登のおと
なかなか日本から離れてくれなかった台風10号。今は形を変えて、わたしの町は降ったり止んだり、不安定な空模様。みんなは無事ですか。みんなの町はどんな空模様ですか。少しでも早く、心休まる日常を取り戻せますように。
まだまだ暑い日が続くけれど、夏の思い出と一緒に暑中見舞いとさせてください。
8月11日は郡山Hip Shot Japanにて風の吹くまま郡山編を開催。11周年記念の意味合いも込めて、たい
ただ笑っていて | セルフライナーノーツ
Redemption 最後のセルフライナーノーツ。
「ただ笑っていて」
曲を作っている時、自分が紡いだメロディと言葉に涙が溢れ出すことが稀にあります。モヤモヤの奥にある核心に触れて、湧いてきた感情の真意に気づいて、ほんとうの声が生まれる。わたしにとってそれは私自身を救う瞬間。「ただ笑っていて」この曲もそうです。
幼い頃、父が何に苦しんで怒っているのか、母が何に悲しんで泣いているのか、わたしに
Redemption リリースツアー / FINAL 日比谷野外音楽堂
4月20日 日比谷野音ワンマンを終え、Redemptionリリースツアー、無事完走。
このツアーにご参加いただいたみなさま、全国から野音に駆けつけてくださったみなさま、改めてどうもありがとうございました!!
わたしの核心に一歩踏み込んで作ったアルバム、Redemption 各地でこのアルバムの歌を歌うたび、そこに住む人たちの日常やその時の社会情勢と重なって、何か大切なことを伝えなくちゃという想
いつの日か | セルフライナーノーツ
「いつの日か」
この歌を歌いながら心に描く景色がいくつもあります。
たとえば東北沿岸の町、おじいちゃんの畑と子供たち、三陸鉄道や南阿蘇鉄道、球磨川の鯉のぼり… あげたらキリがないほど。
ここでは福島の景色を。
震災から2年経った福島沿岸の町。復旧や復興にはまだ程遠く、まさに心を砕きながらそれぞれが頑張っている最中でした。海沿いの線路は津波の被害で、国道6号線は原発事故の影響で、開通の目処は
不幸自慢 | セルフライナーノーツ
「不幸自慢」
男と女のずるさと弱さが交錯し、昭和歌謡の雰囲気が漂う歌。
お互いを知り尽くして、付き合いたてのようなときめきや甘さはもうなくて。あるのは慣れ、倦怠感。
そばにいられるだけで幸せだと頭ではわかってはいても、あともう一歩先の幸せを求める女心。その一方で、将来の話を持ちかけても煮え切らない彼の反応。
夢を語る少年のように自由気ままな彼の言動に、時折呆れながらも、自分にしか見せない弱さに
そんな神様がいるもんか | セルフライナーノーツ
「そんな神様がいるもんか」
2022年7月。安倍さんの銃撃事件。
あまりにも悲痛な、目を疑うような出来事。
どんなに恨みを抱いていても、奪っていい命なんてない。
SNSやニュース番組では、事件に胸を痛める声、批判の声が溢れ返っていました。
そして、山上容疑者が犯行に至った動機が明るみになったとたん、状況は一変。とある宗教団体と政治家の癒着問題が浮き上がってきました。一国の元総理を暗殺するまでに
Wild Planet | セルフライナーノーツ
「Wild Planet」
時々、自然の中に身を置いて、童心に帰りたくなる。
葉っぱや木の実、まつぼっくり、花の色や雲の形、働き蟻の行列、樹液に集まる虫たち。子供の頃は、自然界と混ざり合うことを無条件に許されているのか、いつまでも遊んでいられました。
ポケットがいっぱいになるまでどんぐりを拾い集めたり、おたまじゃくしが泳ぐみずたまりを覗き込んだり、緑のトンネルを潜って、森の奥へと探検したり。まる
密かな幸せ | セルフライナーノーツ
「密かな幸せ」
幸せを歌ってみようと思いました。
けれど、わたしにとっての幸せってなんだろう?
一等地に豪邸、高級車を乗り回して、欲しいものはなんでも手に入る幸せ?
風呂無しのボロボロなアパートで、お金はなくても誰かと笑っている幸せ?
新宿の路上に段ボールを敷いて仰向けになっているホームレス。よく見ると、耳にはイヤフォンがついていて、まっすぐな目で空を眺めている。今わたしに見られていることも
ロックバンドがやってきた | セルフライナーノーツ
「ロックバンドがやってきた」
東日本大震災が起きて間もなく、わたしの町には、傷ついたあの町には、全国からたくさんの人が支援に駆けつけました。
年中ライブツアーをし、全国の仲間たちとの繋がりを持つロックバンドは、東北の音楽仲間の安否と現地の状況を聞きつけて、真っ先に動き出しました。空っぽの機材車に、支援物資を詰め込んで、津波の被害を受けた東北沿岸の町へ。ライフラインが戻れば、次は音楽で元気づける
Tom Waits | セルフライナーノーツ
「Tom Waits」
トムウェイツと言えば、古びたバー、ジャズピアノ、酒焼けしたような声、吸い殻でいっぱいの灰皿。
それから、映画「コーヒー&シガレッツ」のワンシーン。
禁煙中のトムウェイツとイギーポップの永遠に噛み合わない会話。ふたり煙草をふかすと、それまでのぎこちない空気がほぐれて、ほんの数秒わかりあう。ひとりになって至福の一服を楽しむトムウェイツが、可笑しいというか可愛らしいというか。そ
Blah Blah Blah | セルフライナーノーツ
「Blah Blah Blah」
アルバムの中でも一番新しくて、そして難産だった曲です。
おおはたさんに弾いてもらったギターリフに切迫感や怒りのパワーを感じて、わたしの心には"気候危機"という難題が浮かんできました。聴く人によっては政治批判ともとれるこの内容を形にしたところで、世に出していいものか?畳みかけるような言葉の羅列を、書いては消してを繰り返して、何度も何度も見つめ直しました。
レコー
風の吹くまま | セルフライナーノーツ
ここからは順不同に書いていこうと思います。
今日は「風の吹くまま」
都内一人暮らしの夜ご飯。自炊したとしてもどこか味気ない。バラエティやドラマでまぎらわしてもこころの隙間は埋まらない。そう感じていた20代後半のわたしには楽しみな日課がありました。
それは"男はつらいよ"を見ながら夜ご飯を食べること。昭和の下町人情に心が和むからか、旅先の日本の原風景に魅せられるからか、見ているとあたたかい気持ち
予兆 | セルフライナーノーツ
アルバム「Redemption」のセルフライナーノーツをはじめます。
1曲1曲に込めた気持ち。ちょっとした制作秘話など。
まずは、「予兆」
この曲は7年も前に作って、当時はリリースには至らず、密かに自分の中であたためていた曲です。
いつだか大自然のいろんな色をこの目で見てみたいと思い立って、北海道の知床へひとり旅をしていた時のこと。計画も立てず無鉄砲に来たおかげで、なんと台風が直撃。しばらく
あたらしい旅と、歌のこと
ツアーからいったん帰ってきて一息ついてます。
ここまでの旅のこと。
鳥取LOVE FLASH FEAVERは移転したばかりの新しいライブハウス。昼間には美味しいカレー屋さんになって、2階と3階には古着屋さんもあって、音楽と生活の距離が近い。しかもそこに関わる人みんな気持ちがあたたかい。ライブ後はお客さんも一緒にハコでの打ち上げを開催して、とても良い夜だった!
帰りにはお土産をいっぱい持たせてく