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KissHug

 こんにちは、語部の郁です。
思い出の曲、というハッシュタグを見つけたため
いくつかシリーズで書いてみようと思います。

今日のテーマは『KissHug』

aikoさんのラブバラード代表曲ですね。
甘く、ほろ苦い思い出をお持ちの方が多いかもしれません。

「思い出は美化される」と言いますが、
セピアにしろ、パステルいにしろ、
思い出の色は人によって違うでしょう。

淡い恋心や美しいエピソードを期待している方は、
ここでぜひ画面を閉じてください。

残念ながら甘酸っぱい良い思い出もなければ、
新宿ビル街の埃っぽい裏路地並みに薄暗い話となります。

私の場合、この曲はいつも白黒です。


本当に白黒写真のように色あせています。
しかも色が絶対復元できないくらい。
最近は3D技術でおおよその色彩は再現できるようですが、
それもままならないほど潰れているくらい。

 理由は2つ。
 1つ目は、初恋の思い出だからです。

当時は可愛い思考の持ち主でしたし、
例にもれず歌詞に共感しては心でなく少女でした。

相当なロマンチストの私は、
歌詞に共感しては儚い恋心を隠したものです。
今思い出しても少し泣けてきます。
なんて純朴だったんだろう。

恋愛に大きな一歩を踏み出すことのできず
後悔しかない青春時代。
そんな私にとって、あの頃の恋愛は白黒です。
人の応援ばかりしていた時代。

今も大して変わらないけれど、
好きなことをして生きているだけまだまし。

情愛アレルギーになっていることに
きっと変わりはないけれど、
好きなものや人にきちんと「好き」と
伝えられる人間にはなれた気がします。

もしタイムスリップして
過去の自分にいえることがあるとすれば
「いわなかったら負けだよ」
と言ってやりたいです。

 2つ目は、友人との思い出の曲だからです。
今は少し会えない友達が、
大切にこの曲を歌っていました。

専門学校時代の試験で
彼女と一緒に演奏できたのは
今思い返せば幸せなことでした。

幸せだけれど、
今この曲を演奏したいかと言われれば
彼女に会えない事実を掘り返すだけなので
演奏したくはない、そんな気持ちなのです。

この曲はまだ毒気が強く
ブラックアウトする寸前の砂嵐によって
倒れそうになるくらいには、
強すぎる劇薬なのです。

いつか時間が解決してくれる、

そんな気もしていますし
きっと一生変わらない気もしている。

夏髪が頬を切る頃
また彼女とお酒を飲むことを夢見て
今年も夏が始まります。

最後まで御覧頂きありがとうございました。
ひとつのお話としてお楽しみください。

#思い出の曲


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