カタリベタロウの物語 #147手の火ら〜#157えんきょりないんてぃーん


   #147 手の火ら

手の平から火が出せたのはウチの鮮魚店が火の車だからに違いない。

きっとそうだ。

おしっこしてる夢見たらお漏らししてた的なアレだ。

“手の平から火とかめちゃくちゃかっクィーじゃん!”

とか思ったそこのあなた、実際はめちゃくちゃ熱いだけで何のメリットもありませんよ。

フツーに手の平焦げるし。

しかも利き手じゃない左手からしか出ないから扱いにくいのなんのって。

一体これでどうしろってんだい!

これで家計が助かるわけでもあるめぇ!

これだけじゃお湯も沸かせねぇ!

刺身ちっと炙るくらいしかできねぇ!

はっ、そうだ、この鮮魚店を炙りが名物のお寿司屋さんにしてしまおう!

そうすればきっと……そうすればきっと!!!

と、いうことで、

“左手炙り寿司”

近日おぺんぬ!!!


   #148 てくびこつとてくびこつ

「それはあれかい?手首骨と手首骨を引っ付けて上下した時のあのなんとも言えない感覚に似ているということなのかい?」
「えぇ、どうもそれがそうみたいなんです……」
「ほぉ、それは実に興味深いフルーツグラノーラだ」
「ニイトさん、彼は何故積み木崩してしまったのでしょうか?」
「それはキミ愚問も愚問愚問中の愚問公文式行かなくたって分かるような愚問だよぉ」
「分かりません!僕には全くさっぱり分からないんです!どうかする前にどうか教えてください!!!」
「ホーホケキョ」
「なっ、なるほどぉ!!!」
「それじゃあ私はこれから手首骨と手首骨を引っ付けなければならないからこれで失礼するよ」
「ありがとうございましたぁ!」

このように、手首骨と手首骨を引っ付けて上下すると賢くなれます。
そして、指先くっつけた時できる隙間から見える空間が本当の世界だよぉ~。

「ユビサキノムコウガワ!ユビサキノムコウガワダワサ!!!」


   #149 あながあったらはいりたい

“渇いた心に刺々しさ芽生えてんなぁ~”って感じの高校生がいましたので”お水あげなきゃ!”と思いホースで水ぶっかけますと見事な鼻ちょうちんが咲きました。

「なっ!いきなりなんですかぁ!?」
「ごめんごめんごめん、デザート食べるぅ?」
「いや、今日オケツの中になんでも仕舞えるヌーさんとデートなんで大丈夫です」
「あぁ、なるほーるど……」

これが俗に言う”穴があったら入りたい”状態です。


   #150 ぼくとおそらとときどきおかしぃ

“美味しそうな岩肌だなぁ~”と思って思い切ってかじってみますと、マジでそれはただの海苔煎餅でした。

違う岩肌はカカオ濃い目のチョコレイトで、また違う岩肌は硬めのバニラアイスでした。

僕はこの星がお菓子で出来ているってことに気が付いて、その事実をクラスメイトにご披露したのだけれども、だぁれも信じてくれなくて、袋叩きに合いました。

帰り道、僕はお空にこう言いました。

「この星は甘いのに人生は甘くないんだねぇ~」

すると、お空がこう答えました。

「そうそう、人生は煎餅みたくしょっぺぇんだよぉ~」

いつもありがとう、お空。

クラス替えで君と離れてから僕は、学校生活があまり楽しくありません。

この君との下校時間が僕の唯一の楽しみです。

これからも仲良くしてくれよね、お空。


   #151 コロコロはなし変わる

「ねぇねぇコロナさぁん、夜間のバイクブンブン無神経さんたちをコロシちゃってぇ~」
「私もそうしたいけどきゃつら生命力ゴキブリ」
「だけどドラマの一番いいとこ聞き逃したよ!」
「せやけどきゃつらもきゃわいそうなコたちなのよお~」
「ってか一人称”私”ってことはメス?」
「メスとかオスとか人間のくだらない感性だよぉ~」
「慣性の法則大好きな人たちばかりの住宅街。どんな?」
「いや問題のクセ」
「てめえらやかましいぞお!」
「よぉぅし、次あいつ殺しちゃってぇ~」
「はい、マスター」
「ドッ!」
「たっぷりホットドッグおまんたせいたしましたぁ~」
「赤いのない赤いのない!血に飢えてますねん血に飢えてますねん!」
「うっせドラキュラのふりした八重歯」
「しゅん」

僕は八重歯、好きだけどなぁ。


   #152 しんさつ

「今日はどうされましたぁ~?」
「ケンケンしてたケツに剣がぶっ刺さっちゃったんですよぉ~いたぁ~い」
「それはそれは。それで、その剣はもう抜いたんですか?」
「いいえ、彼は体内にまで達してソノナリヲ潜めています」
「彼?とは?」
「ケンチャンデス」
「あ、剣って人の名前だったんですか」
「だっぷんだ!」
「あ、ホントだホントだ出てきた出てきた」
「いたきもとぅい~」
「へぇ~」


   #153 ホラ吹き大会

「よーし!それじゃあ!ホラ吹き大会スタートだぁー!」

ぶおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーう!!!!!!!!!!!

“あ、どうも皆様あけましておめでとうございますぅ~。
いやぁ~いつになっても新年とはめでたいものですねぇ~。
あ、自己紹介がまだでしたね。
皆様どうも初めまして、私は伊達巻き卵です。
おせちとかにとにかくよく入ってる伊達巻き卵です。
一見普通の人間に見えるかもしれませんがこれは皆様の目の錯覚を利用しているのでありまして本当は伊達巻き卵なのです。
いやぁ~人の目なんて当てになりませんよねぇ~。
あ、酒のアテにはなるんですけどね。
意外とイケるんですよ、目玉って。
結構人によって味違くて塩っ辛いのもあればアンマイチヨコレイトみたいのもあって。
飽きないんですよぉ~えぇ。
あ、父さん。父さんダメですって。出てこないって約束でしょ!もう!
いやぁすみません、今日はメダカの父さんがついてきちゃってるんですよぉ~。
「公然猥褻で捕まるから出てくんな!」っていっつも言い聞かせてはいるんですけどねぇ~なんせ出たがりで。
でも今日は引っ込めておくんで安心してください。
という訳で潔き一票の程、よろしくお願い致します。
以上、出汁巻き幼稚園年中組ダテノカナタ晴彦でした。”

「優勝!!!」


   #154 にかいのおどうはあしのふみばもないほどちらかってる

ちょっと前、僕の目の前に、二階にしか住みたくない系女子の二階堂ふみのちゃんというおなごがおったそうな。
そのおなごはイナゴが大好物であったので、思い切ってイナゴの佃煮製造工場をおっ建ててビジネスをしようと思い立ちましたが、思いの外イナゴ好き人間がいないということに気が付いてあの白塗り太夫ばりの「チックショー!!!」。
しかしながら「ゼェっっったい諦めない!!!」の精神でチラシびらびらさせてみましたぁ~~~がそれもぜぇーんぜんダメで「もうダメだー」ってなってしまったのだけれどもとりあえず雛祭りだったのでちらし寿司を頬張り散らかしてみちゃったりなんかしちゃったりなんかした彼女のパンチらが拝めるかもしれない週刊Saturday’sは本日発売です!!!


   #155 きよくただしくん

昔々あるところに清く正しく大間違いなことを言う青年がいました。

「さぁ皆さま!己の欲望を満たす為に邪魔者たちをコロしましょう!」

五秒後、彼はコロされました。


そう、あのキュウ・ショナーによって……。


「彼が急所を蹴り上げて刑を執行する処刑人、キュウ・ショナーだ。亜熱帯MYGから派遣されてきたエリイトだから腫れ物に触れるように扱えよ。分かったか?」

「そうしないと股間を蹴られるんですか?」

「いや、脳味噌の中の操縦士をデコパンするんだ」

「それはまたオーソドックスな……」

「だろぉ?だからアイツには友達がいない。気を付けろ!」

「はい!アマゾンで脳味噌ガード買っときます!」


   #156 聞き耳を立てれば

「映画作りに関わってる奴なんて全員ニートみたいなもんだからニートの日とアカデミー賞授賞式は同じ日なんだよぉ~」

と最低の社会人が言っていまして悲しくなりました。

「ヒトラーと小梅太夫が同じ誕生日ぃ?!俺なんて神聖かまってちゃんのの子と同じ誕生日だぞぉ!!!嬉しいよ!!!」

と言っていた人を見てほっこりしました。

「本田翼ちゃんを落とす為に俺はピンクスパイダーを練習するー!!!」

と言っていた人の勝ちです。


   #157 えんきょりないんてぃーん

「ねぇ、本当に私のこと、まだ好き?」

「……実は……もう……こっちに好きな人がいるんだ……。昨日ホテルで最後までしなかったのはその罪悪感から……ごめん。サイテーだよね……俺から最期の言葉を言うのはお門違いだと思うから、君から、言って……」

「……別れよう」

「……うん。短い間だったけど、ありがとう。お互い夢に向かって頑張ろうね」

「……うん……じゃあ……バイバイ!」

「バイバイ!」


この時はまだ視力1.0くらいはあったんだけどこの少し後くらいから徐々に見えずらくなってその半年後くらいに初めてコンタクト作ったんだよねぇ~いやぁ~世界変わったわぁ~。


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