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「刀匠 月山貞利展 ~百錬精鐵~」を見てきました

今日から5日間に渡り開催される「刀匠 月山貞利展 ~百錬精鐵~」を見に朝から東京にある日本橋高島屋へ。

1階には草月流家元、勅使河原茜氏による花火のような華やかな生け花が展示されていました。

月山貞利展は6階の美術画廊にて行われているとの事で早速6階へ。
喜寿という事で77歳の節目となる個展の様です。

月山貞利さん初め、貞勝氏、貞一氏など月山一派の作品は実は私が15歳の高校生の頃にオークションサイト(ビッターズ)で刀の購入を検討している時からかっこいい作品だなと思っていた、いわば憧れとも言える刀匠の方です。(当時のオークションの物が本物だったかはおいておいて…)

会場の表には月山貞利さんが製作された世界平和を願って作られた直刀と、重文の二筋樋貞宗を模した太刀が参考出品として展示されていました。

世界平和金象嵌のある直刀
重文の二筋樋貞宗を模した太刀


会場内には貞利刀匠の刀の他、息子さんである貞伸刀匠の刀も展示されています。

会場にも月山鍛冶の系譜が展示されていましたが、ルーツは平安時代(元暦、1184~1185年)にまで遡るようです。
そして月山派と言えば何と言っても波のように見える肌をした「綾杉肌」ですが、その特徴の良く出ている刀が沢山展示されていました。

綾杉肌

そしてその肌に絡むように素晴らしい刀身彫刻が施されているのです…!

貞伸刀匠の作品も。

皆焼風の作でした


そんな素晴らしい刀が並ぶ中で個人的に一番好きだったのが以下の短刀。
則重のような肌に上品に添え樋が施されています。

その横にある切刃造の短刀も姿が美しく、地鉄も精美で見惚れてしまいました。

そして会場にはなんと貞利さんがいらっしゃり、作刀時のお話も伺えました!感激。。
綾杉肌を綺麗に出すのは至難の業だそうで、ずっと口伝で伝えられた秘伝技術だそうです。
何百年もの間、口伝のみで作刀技術が伝わっているという事に改めて驚かされます。

貞利さんと一緒に

展示会は2023/10/30まで行われていますので、気になる方ぜひ行かれてみては如何でしょうか。
10/29(日)15時からはギャラリートークもあるらしいですよ。
展示会詳細↓


会場に展示されていた玉鋼。奥出雲で作られた物だそうです。



・百貨店仕様の新刀展示ケース「EDGE」について

また別件ですが、百貨店仕様で製作している新刀展示ケース「EDGE」のデザイン画とミニ模型(5分の1サイズ)は表には展示されていませんが、気になる方がいらっしゃれば会場のスタッフの方に申し出て下されば見る事が可能な状態にして下さっています。
ケースの検討をされている方などは是非ご覧ください。
ミニ模型はデザイナーの方が作って下さったのですが、ライトも付く凄い仕様ですのでこちらも是非…!

尚製作中の物でまだ形状などは「仮」である為、写真撮影やSNS投稿はお控え頂けますと幸いです
申し訳ございませんがよろしくお願い致します。

EDGEのデザイン画とミニモデル


今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き御刀ライフを~!

EDGEのコンセプトなどについては以下をご覧ください。

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。


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