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2021年9月の記事一覧

刀を飾って楽しむ先輩がいた

刀を飾って楽しむ先輩がいた

昭和43年に出された古い本を読んでいたところ、刀を飾って仕事をしながら毎日鑑賞している人が!
しかも同じ中村さん。笑
かなり親近感が湧いたので今回はそんな中村さんのお話。

以下は上記本からの引用です。

私は喫茶店の商売をしながら、毎日愛刀を鑑賞している。
というのは、いつも人事関係や営業関係でいやなことにぶつかっていて、戦争をしているような毎日を送っている。
そんなとき、仕事を終わって我が家に

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第5回刀屋さん見学会レポ

第5回刀屋さん見学会レポ

刀屋さん見学会も第5回を数えるまでになりました。
本当は8月に開催予定だったのですが、コロナの感染拡大が猛威を振るっていたので延期し、本日開催の運びとなりました。
コロナが終息していない中安全に開催するため、入口でのアルコール消毒やマスク着用は勿論ですが、「ワクチン2回接種&14日間経過した方のみ」という参加条件を追加しての開催としました。

①刀屋さん見学会とは?刀屋さんに行ってみたいけど1人で

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鎧通し

鎧通し

日本刀は「太刀、刀、脇差、短刀」と大きく分類されていますが、短刀の中には「鎧通し」と言われ、やたら刀身が分厚い物があります。

甲冑の隙間から刺すことを想定して作られているため刀身の幅が小さく(身幅が狭く)、厚さ(重ね)が1cm前後とかなり分厚く、刃長は7寸(21㎝)前後と短い。
小ぶりで反りが無く、茎が長いのも特徴です。
以下のハバキの写真を見ると如何に分厚いかがよく分かります。

(画像出典:

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真剣を買う前と後での模造刀の役割(楽しみ方)の変化

真剣を買う前と後での模造刀の役割(楽しみ方)の変化

小学生か中学生なり立ての頃に初めて模造刀を手に入れました。
それから20年経ち、真剣を手に入れた今でもその頃の模造刀は未だに我が家にあります。
この模造刀の役割(楽しみ方)も真剣を買う前と後で変わっていったので今回はその話について書こうと思います。

①真剣を買う前の模造刀の楽しみ方模造刀を買った時のワクワク感は未だにわりと鮮明に覚えています。
小学生か中学生の時に中野で父と買い物をしている時に、

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刀とオカルト

刀とオカルト

以下のかまたさんのツイートを見て私も以前自称視える(霊的な意味で)という人がいたことを思い出したので、今回はその時の話でも。

・私個人の考えを先に示すとこのブログを書くに当たり初めに私個人の考えを示しておくと、刀はあくまで物であり、そこに幽霊や先人の魂が入り込んでいるなどといった九十九神のような存在は信じていません。
幽霊が夜中に出たりなど一度もありませんし、手にした事で不幸になったりと生活が変

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日刀保は会員を増やす事に慎重?

日刀保は会員を増やす事に慎重?

※今回の記事は日本美術刀剣保存協会(以下:日刀保)に縁もゆかりもない個人が勝手に推測して書いただけで、この記事の内容と実際の事実関係は一切ありません。

①現状の日刀保の課題?課題と言っても色々あるとは思いますが、会員数を増やすというのは1つの課題だとは思います。
と言うのも、会員数4000名弱に対して今年は新入会が160名となっていますが、トータルでは-208人となっているので、1年間で368名

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日刀保の会員特典

日刀保の会員特典

日本美術刀剣保存協会の会員というものがあります。
年会費を12000円(初回は入会金も+1000円)払う事で、誰でもなる事が出来るのですが、会員になるとどんな特典があるのでしょうか?
4つ紹介します。
因みに会員になると以下のような会員証がもらえます。

①会員特典・「刀剣美術」という刀冊子が毎月届く

毎回名刀鑑賞と題して実寸の押形が付いています。とても良い。

(「刀剣美術 令和三年9月号」よ

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拵えの名称は、分解して読むと分かりやすい

拵えの名称は、分解して読むと分かりやすい

日本刀の拵えは漢字の羅列で展示目録などを見ているとつい難しく思え、読むのを途中でやめてしまう人も居ると思います。

(画像出典:「日本刀 珠玉の名品展」展示目録)

が、実はただ単語を繋げているだけなので、分解して読むとどんな見た目の拵えなのかがイメージしやすくなっています。
どう分解するのか見ていきましょう。

・黒漆塗鞘打刀拵
まず一番シンプルなもの。

分解すると以下になります。

黒漆塗鞘

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刀の鑑賞、LEDと白熱球どちらが良いか問題

刀の鑑賞、LEDと白熱球どちらが良いか問題

「刀を観る時は白熱球が良い。LEDだと観えない」

昔から言われている事で、これは手に持って鑑賞する事を前提に話がされている場合が多いです。
しかし観ると言っても現代ではLEDの目覚ましい進化により美術館でも刃文や地鉄を「観る」ことが出来るようになってきました。
その為今は観るといっても「手に取って観る」のと「展示している刀に照明を当てて観る」という2種の「観る」があります。

結論から言えば私は

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日本刀を部屋に展示する時、このスタンドライトが使える

日本刀を部屋に展示する時、このスタンドライトが使える

刀を刀展示ケースに入れて展示したり、刀掛けにかけて照明を当てる場合、理想は天井にダクトレールを敷いて距離を刀までの照射距離を確保した上で照らすのが良いのですが、自宅だとなかなか改造が難しい人もいるかもしれません。
そんな時に役立つのがこのスタンド式スポットライト。
コンセントに差すだけで美術館のような照明が楽しめます。

①このスタンドライトの何が凄いのかライトの首振りや位置調整、調光なども勿論出

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鎌倉中期の一文字派の登場は日本刀の技術革新を匂わせる…気がする

鎌倉中期の一文字派の登場は日本刀の技術革新を匂わせる…気がする

先日購入した長光展の図録を見ていてふと思ったのですが、同じ刀工でも直ぐ刃を焼いたり、はたまた丁子を焼いたり一生の内で様々な刃文を焼いていますよね。

何となく色々試行錯誤する中で色々な刃文を焼くのかな~とか、武士の気風に合わせて変化させてる、なんてぼんやり考えていたのですが、江戸時代ならまだしも刃物としての実用性を重視していた鎌倉時代にそれだけの理由で果たして変えていただのだろうか、と素朴な疑問。

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大刀剣市に行って良かった事など

大刀剣市に行って良かった事など

大刀剣市、昨年はコロナで中止になってしまいました。
なので私が行った事があるのは2017年~2019年のたった3回なのですが、これが刀好きには堪らないイベントなのでとにかく刀好きな全人類は行った方が良い。
初めの方は「刀は好きだけど何も知らないし…」とか「知り合いのお店ないし…」なんて思っていた時期もあったのですが、取りあえず行ったら行ったで良かった事が沢山有ったので、今回はそのような人が大刀剣市

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