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新刊速報【2023年5月版】|柏書房営業部通信

 柏書房営業部です。先月の営業部通信にて新人が入り「社内はフレッシュな雰囲気に包まれそうです」と書きましたが、すでにその雰囲気は失われており、こうして人はあらゆることに慣れていく……さて5月、柏書房の新刊は1点。なぜ科学者は一線を越えてしまうのか――善と悪の道徳の問題にさらされる科学と科学者の歴史を描く『アイスピックを握る外科医』です。


『アイスピックを握る外科医』

サム・キーン 著
斉藤隆央 訳

【営業担当・見野から一言】
 「科学の発展のためなら何をしても許されるわけではない。」

 これを読んでくださっている皆さまは、何を当たり前のことを言っているんだ! と思われるかもしれません。(そうですよね?!)しかし悲しきかな、皆さまもご存知のように歴史上で非道な実験行為をした科学者はたくさん存在します。
 本書では、名誉や、好奇心にとらわれた、ちょっと(?)いかれた科学者たちが、実際に行った目を覆いたくなるような非人道的な実験を紹介していきます。
 (本文では真偽は定かではないと書かれていましたが、例えば、世界三大美女であるクレオパトラが、死刑の確定した囚人や奴隷たちを強制的に妊娠させて、生きたまま腹を切り裂いて胎児の性別がいつ決まるかを調べていた、というエピソードとか…)
 現代だったら炎上なんかでは済まされない、まさに犯罪級の、残虐で非道徳な実験を繰り返した科学者たち……。
 なぜ、彼ら/彼女らはそんな実験をしようと試みたのか?科学者たちが一線を踏み越えてしまった理由とは、いったい何だったのだろうか……?
 本書は、そんな科学と犯罪、そして科学と道徳の問題に切り込み、それらの切っても切れない関係について暴き出します。
 さらに! これから起こり得る、(もしかしたらもう起こってるかもしれないけど…)AIなどの科学を悪用した犯罪を人類は今後どう裁いていけばいいのか、などなど、マッドサイエンティストたちの話だけでなく、人間の道徳や善悪を根本から考えさせられる一冊となっております!
 人体実験とか闇の科学が好きなあなたはもちろん! 科学技術が、今後人間社会にどう影響を及ぼしていくのかを知りたいあなたにも! 大変おすすめの一冊となっておりますので、ぜひお手にとってみて下さい!

 『アイスピックを握る外科医』5月24日(水)の配本予定です。


フェア予告など

 新刊以外では現在、吉川弘文館さんと合同で古文書フェアの開催を準備しております。6月の上旬頃より開催を予定しております(一部5月連休明けよりスタート)。開催店舗など詳細は後日お知らせいたしますので、ぜひご期待くださいませ!

 また昨日より「地下鉄にも雨は降る」と題した友田とんさんによる連載がスタートしました。こちらもぜひチェックしてみてください!

 来月の新刊は2点の予定です。それではまた次回もよろしくお願い致します。


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