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スラムダンク映画化に関して住宅の考え方の変遷について

先日スラムダンク映画化が発表されました。

衝撃のニュースと捉えるのはスラムダンク世代と言われる30代から40代でしょうか。そもそも『SLAM DUNK』(スラムダンク)は、高校バスケットボールを題材にした井上雄彦による少年漫画作品。『週刊少年ジャンプ』にて、1990年(42号)から1996年(27号)にかけて全276話にわたり連載され、アニメやゲームも制作されたものです。

私自身もど真ん中世代として、毎週ジャンプに掲載されるスラムダンクを貪るように読んでいました。時はNBAブームや能城工業ブーム真っ最中のバスケットボールが盛り上がっていた時代。エアジョーダンやエアマックス95などのナイキブームやストリートファッションで裏原が若者で賑わっていた時代でもあります。

当時小学生だった私は井上雄彦先生の描くバスケの高校生活にドはまりしました。私の周りにいた普通の子たちも同じくです。サッカーが好きな少年や野球少年までもスラムダンクを読んではバスケットボールのルールを覚えていたと記憶しています。

スラムダンクの内容は言うまでもなく、漫画を超えてアニメ化映画化されたのでそちらを見て頂いた方が良いかと思います。

その時の思い出を少し。

当時はJリーグが開幕して華やかなJリーガーが世間を賑わせていた時代でもあります。カラフルなユニフォームやミサンガや地域密着したクラブチームの立ち上げでサッカー人気のスタートでもありました。プロ野球のゴリゴリの昭和のおじさん体系と違ってスマートなサッカー選手はそれなりにカッコいいと思っていました。

そしてバスケットボールと言うと、高校バスケが一番人気、その次にミニバスや中学生バスケ、大学バスケや実業団バスケ(90年代当時はプロチームがなかった)という順の人気だったと思います。日本代表の顔なんてほとんど分からない。月間バスケットボールやHOOPやDUNKSHOOTなどのバスケ雑誌を毎月購入していましたが、国内バスケの情報で大学以降のカテゴリーなんてカラー特集も少なかったです。私は月間バスケットボールを隅々まで熟読していたので国内バスケの大枠を何となく理解はしていましたが、それでも時代はバスケットボールではなく、サッカーだったと思います。その中で唯一の人気がスラムダンクの漫画だったのです。その勢いはものすごかったです。桜木花道が坊主にした回がありましたが、それ以降明らかに自主的坊主頭が増えたように思います。坊主と言っても高校野球のような5厘坊主とは違って、お洒落坊主と言いますが、そういう髪型です。私も沢北選手のような髪型にしていたことがありました。当時はオーランドマジックのアンファニー”ペニー”ハーダウェイ選手が好きだったのでその影響もあります。

勿論自宅の庭にはバスケットゴールを設定していました。沢北選手の自宅のような形です。現在マンション家庭が多い中では信じられないでしょうが、田舎は庭が広いのバスケットゴールを設置する家庭が非常に多かったです。

私の中学時代のバスケットボール部のうち8割は自宅にゴールを設置していました。だから友達の家に遊びに行っても必ずバスケットボールプレイ。部活でもバスケ、漫画もバスケ、ゲームもバスケ、テレビはNBAの時代です。今では信じられません。

このNOTEではマンションのことを書くことが多いですが、庭の必要性というか重要性ってあるんですよね。子どもの頃にどれだけ体を動かすかっていうのは大事な気がします。東京都のマンション暮らしと違って、田舎から世界に飛び立つ人は多いわけで、例えば東京大学だって、早稲田大学、慶應義塾大学、医学部だって進学する子はいます。高校まで普通の公立校にいてもです。資産価値の高いマンションに住んでいる子だけが大成するわけではないと思います。

スラムダンクを読み返してみても、赤木選手の自宅は一戸建てです。マンションではありません。安西先生も大きな門構えの立派な一戸建てに車も所有しています。桜木花道が突然赤木選手の家に訪問することもできます。今のマンションはそういうことは出来ない時代ですよね。

話はそれましたが1990年代当時は庭の重要性を感じていなかったのですが、いつでも体を動かすことのできる環境は貴重です。駅近い環境が子供にとって良いのか、それって自分にとって良い環境であって、子供にとって良い環境課は別ですよね。多様性を受け入れなければいけない時代に同じような環境(駅近いマンション)で育った子ども同士のつながりだけで良いのか考えさせられます。赤木選手と桜木選手の生育歴には違いがあると思います。それでも同じ高校でぶつかる価値観を戦わせながら成長する姿も、悪くないなと思うのです。慶應義塾の幼稚舎に通わせるために、切磋琢磨することが悪いわけじゃありません。そういう人もいるし、そうしない人もいる。そういう環境をどう考えるかは、人それぞれ。庭がある家もあれば、庭がいらない家もある。それで良いと思います。

現在の都市部は、不動産を持たない家庭はマンション一択というのが悲しいとは思います。庭付き戸建てを求めるんは、東京から1時間30分離れないと、バスケットゴールは設置できないではないでしょうか。バスケットゴールを設置するには60坪くらいないと厳しいですよね。

でも田舎に行けば70坪、80坪は余裕です。ちなみに私の実家は200坪です。3×3は余裕でできます。東京だけ土地が高く、田舎の土地は安いです。どうか不動産も東京一択にならないでほしいなと思いますが、親世代は都市部の方が働き口を見つけやすいのもありますよね。

沢北選手の自宅の庭をみて、当時の子供たちはどう思っていたのでしょうか。「バスケットコートくらい庭に作れるでしょう」と、当たり前に思っていた私は東京に引っ越してきた愕然としました。隣の家の話声まで聞こえる近さ、密集具合、街にあふれる生活臭などなど。東京の人からすると、そんな広い庭はいらないという人もいると思います。価値観はそれぞれなんですよね。港区や千代田区のマンションは買えないけど、勝どきのマンションを買えれば良いや、でも郊外の戸建てには興味がないという人もいます。それは子どものことを考えてのことなのか、自分のことだけを考えての決定なのか。沢北選手のお父さんは息子のことを考えて田舎に家を買っています。それはそれで良いと思います。勝どきのマンション買っても良いんです。それはそれ、人それぞれなんです。東京の中央区で30坪のマンションを買うのか、東京から2時間離れた郊外に200坪の戸建てを買うのか、そのことに良いも悪いもないですよね?

資産性の高いマンションを買いなさいとプロの人は言いますそれは当たり前です。でも資産性が低くても、その人の価値観で家を買えたらそれが正解なのかなあ、なんて考えたりもします。

他人に自分の人生をグリップさせずに、自分で決める。私もそういう考えで進んでいきたいと思います。スラムダンクを見てそういう人生観を得たような気がします。それにしても映画楽しみですね。どの場面が描かれるのか、インターハイなのか、名朋工業の森重選手が出てくるのか、今から想像して楽しみたいと思います!


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