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Take Me Home,That Tasty
みなさんは、「これを食べると、やっと家に帰ったなぁ」と実感する料理があるでしょうか。
あの味
中国生まれ中国育ちの私、気づいたらもう日本での生活が五年目も迎えてきた。一人暮らしにもだいぶ慣れたと思うが、たまに家に帰ると
「なんか静かだな・・・」と思う瞬間はある。
家族に言えると余計に心配をかけてしまうので、そんな時は我が家風の中華料理を作り、胃袋のホームシックを満足させる。ただ、なぜか自分が一番食べたいあの味はどうしても再現できない。
それはお婆ちゃんの手作りの「湯円(タンエン)」。
湯円は中国伝統的な食べ物で、食感は白玉と似ていて、ただ具材を包んでいる。市販のものは大体ゴマかピーナッツ餡しかないが、お婆ちゃんの手作り湯円はくるみと黒糖も加えているので、食感はより豊富。
失敗に決まっている
前回帰国した際に、私の挑戦失敗経験をお婆ちゃんに言った。
それで笑われた。
「湯円は簡単に見えるけど、意外と準備時間は長いよ。」
それをきっかけに、お婆ちゃんと初めて一緒に湯円を作った。
準備時間だけで、2時間がかかった。
「皮は粉から作り始めるんだ、、、」
「具材の調理はこんなにめんどくさいんだ、、混ぜるだけと思ったわ、、」
「茹でる間も、ずっとみてないといけないんだね、、」
ぼろぼろこぼれた私の文句。
それで初めて気づいたのは、我が家では湯円は朝ごはんとして食べているので、、お婆ちゃんは朝何時から準備しているの?!
いつも、「眠れないから早く起きているんだよ」と笑いながら言ってくれているけど、なぜか涙そうそう。
湯円に包んでいる想い
こんなに暖かい湯円を食べてる、心まで温めるんだ。
だから、私は再現できなかった。お婆ちゃんの愛と優しさを込めているからこそ、一瞬で私を家まで連れて行く魔力があるんだ。
家族がそばにいない方でも、一緒に暮らしている方でも、その愛の中で自分なりの帰属感を見つかるように願う。
Take Me Home,That Tasty.
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