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火星ナツミ
2022年5月29日 18:36
プレミアムカオス最上級の混沌をあなたに輪廻が飛び回り耳元に饒舌な不協和音を残し去るさざなみは凪闇夜の砂浜に打ち上げられる二つの太陽白く まあるく たおやかに崇め立てられた針山の上に危うげに鎮座する今宵もミトンの出番はなかった使い古された厚い手のひらがあったからざらつく大きな手のひらにつつまれやすらかに眠りなさい good dieさあ皆さん
2022年5月21日 16:25
匂いの在処を知りたくて花袋を引き裂いた惨めったらしい茶色の破片が一斉に飛び上がり射るように左目を刺す片目を押さえて見る景色はほろ苦いセピア色世紀末に舞い降りる地獄の使者吐き気がする程濃く華やかなバラの香りが鬱陶しく目が滲みてそっと右目も閉じてみたしんと静まる雪景色瞼越しに見える世界が一番心地良かった
2022年5月18日 16:57
君の名の発作で眠れない夜陸で溺れる惨めなshow timeこと足りた生活はもの足りぬ情熱の足かせ鬱憤の溜まったカミカゼが火を噴いた明日をつなぐ遺書守るべきものはもういない砂嵐で涙目をこすりながら開けごま地下へと伸びる地獄の階段掃き溜めから荒ぶさみだれる枯れ葉だけが私を温めてくれる毛布なの
2022年5月15日 16:51
死者に願いを漆黒に魂を青春に光を夢半ばに現を不純に性交を目下に欲望を未知なるものには愛を下さい
2022年5月11日 17:12
闇へ溶けるような甘い戦法に敗戦した飲み忘れた漢方を思い出したときみたいに喉がひりつき空気が苦い諦めと快感でふやけた身体が波打ってまるで水中花どこにもいけない魂が悲鳴をあげる軒下に咲く勿忘草のような冷たいブルーの涙をこぼしネオンテトラは泳ぎ去ったそれ以来私の身体からは何も生まれない青い残像だけが今も網膜に張り付いている
2022年5月9日 18:16
がらんどうに意思はなくがらんどうはただ見ている遠いあの日の生傷や近いあの日の言葉の暴力痛みは深みに吸い込まれ暗いコールタールの池となるごく稀に無差別殺人犯のお日様がナイフ片手に飛び込んでくる日にだけ暗い内臓が煌めいて頬がひととき虹色に染まるこの刹那のためだけに人は毎日命を繋ぐ
2022年5月7日 17:29
空箱の角が痛む現実に触れ合っている端のところから酸化してふやけていく思い出は変形して見る影もなくカスタマイズと言えば聞こえが良いけれど魔改造と言ったら気をてらっていてリユースのように優しくはない自由自在に変幻する砂粒で作られた祭壇には空っぽな私が似つかわしい
2022年5月4日 16:37
ことばの海に揺蕩って夜空を貫く旅に出ていた地団駄踏んだ子供の影や真っ青なカップケーキを頬張る彼幻の星雲群を光より速く駆け抜けていく一瞬瞬いたあの人の顔は無理やり押し込まれた布団のようにブラックホールに消えていく月夜を忍足で駆けていくお月見泥棒が残した朱色の血糊の傷跡はその嘘が悲しくて腹の底から息苦しいパンクしたタイヤみたいに少しずつ崩れゆく私の体
2022年5月2日 17:03
等間隔でポーズを決めるマツカサどもがモデルポーズで流し目寄越すポピーはおもたげな瞼に長いまつ毛が色っぽく細首を傾け物欲しげなポーズ陰日向に咲くタンポポは健気な笑顔とふしくれだった手の甲で悲哀滲むバックボーンを演出男心を容易に欺くこれからが季節のツツジにはすでに先客お蜜目当てのフタツボシテントウが2匹祝杯をあげている全部まとめて頂いてくよ石塀の影か