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地域密着型のコンサートをつくる② トモアモーニングコンサート

前回の記事に続き、地域密着型のコンサートのお話を。地域密着型というものの中に、朝開催のモーニングコンサートをよく目にします。基本的にコンサートは休日の午後や夜開催が多かったり、その他コンサートの形として、食と音楽という形で食事の時間に合わせたようなコンサートも多いです。そのため、忘れられる事の多い午前中の時間帯。演奏家には少し大変なスケジュールにはなりますが、他とは違うこの時間帯しかできないものをやってみようと考えました。

来てくださる方々も、平日の午前中設定だとその時間帯に融通のきく方、休日の午前中だと子供達も聴きに来て下さったりします。今のところはたまに休日の開催もありますが、金曜の午前中という時間に設定しています。

このモーニングコンサートは、500円で45分程度のミニコンサートを気軽に聴きに来ていただくことを目的に、演奏家達にとっては地域の人達と交流したり、新たなプログラムの発表の場となりつつあります。出演者は勉強中の学生からプロで活躍している人まで様々です。

短い時間ですし、すぐに終わってしまいますが、このモーニングコンサートにしか来れない方々も多くおり、ここに来たら色々な音楽や楽器に触れられると思ってもらえる事はとても嬉しいですし、何かしら日常的に音楽を聴くということの入り口になったら更に嬉しいです。

お休みの日で来てる方、お仕事前に立ち寄って下さる方、子供を預けてのんびりできる時間に寄ってくれた友達、朝から作業して休憩がてら来て下さった農家の方など、生活の中にこのコンサートを盛り込んでその日を過ごして下さってる方も多く、私の考えていた音楽のある暮らしをそのまま実践しているような人もいて、少しずつですが続けてきた事が地域に根付きつつあるように感じます。更にこのコンサートが地域住民の方々の中へ溶け込んでいったら嬉しいです。

このコンサートを作るにあたって、前トモアの副センター長の神田和恵さんに大変お世話になりました。地域と関わり合って音楽を定着させて行くにはどんな演奏会をしていったらいいかを相談しつつ、この形が生まれたように思います。その時にその土地の文化が発展するかどうかというのは、その時にどんな人がその土地にいるかもかなり重要だと感じております。誰でもできるわけではなく、このコンサートが発足して続いているのは、その時に一緒に熱心に考えて関わってくれる人がその場所にいたからだろうと感じております。

前回同様、企画してみたモーニングコンサートを振り返ってみます。

最初は自分自身も出演して始まりましたが、これから少しずつ若手演奏家たちのフレッシュな演奏や、普段聴くことのない珍しい音楽など、様々な演奏家の方々に出演していっていただけたら嬉しいなぁと思っております。

次回は6月にTrio Verdeで出演します。
Trio Verdeについては、また別な記事でじっくりと触れたいと思っております。

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