「マリー・ローランサンー時代をうつす眼」(アーティゾン美術館)
1908年、ピカソ、ブラックらの知己を得たことでキュビスムの画家としてスタートした彼女。このキュビスム時代に表現はシンプルに、肌は白くなり、淡い色彩の幻想的な作風になっていったわけですが、詩人アポリネールとの失恋をきっかけにキュビスムから離れ、どのジャンルにも完全にコミットはしない、幻想的な作風のみが彼女の手元に残っていきました。
言葉で言えば「白い」「淡い」「幻想的」ではありますが、その画面からはむしろ堂々とした強さというか、そういうものをローランサンの絵には不思議と感じて