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播磨陰陽師の独り言・第三百五十五話「音楽で脳を生かす」

 年を取っても脳は活性化する……そうです。物忘れが激しくなるのは脳を使わなくなるからです。
——だんだんと生きることに慣れて来て、何も考えなくても暮らせるようになった結果だ。
 とも言えます。
 人の脳は無意識に効率化されてゆきます。色々な物事に慣れて来ると、何も考えずに行えるようになります。それは生きてゆくことには便利ですが、脳が活性化しなくなると言う欠点を持ちます。欠点と言うか、脳の機能としては、同じような処理をする場合に、エネルギーを効率化しています。だから脳の機能が落ちて、物忘れがひどくなるように感じる訳です。
 ここで、脳の活性化について考えてみましょう。脳は使えるに越したことはありません。
 いったい、どうやったら、年を取っても活性化出来ると言うのでしょう?
 答えは簡単です。脳が活性化していた頃の環境を作れば良いのです。
 高齢の人たちに、昔の映像なとをフィルムで見せると、脳が活性化して、少しくらいボケていても元に戻るそうです。フィルムを見るのも、探すのも、少し大変な気がします。
 ところで皆さん、若い頃のテープやCDは、まだ、持っていますか?
 音楽メディアは捨てるにも捨てきれない思い出のひとつだと思います。その思い出を活用して脳を活性化するのです。若い頃に聞いていた音楽を聞くと、脳はその時の状態を思い出します。そして、にわかに働きはじめるのです。
 頭の中で最初に起こるのは、音楽を聞いていた当時のことを思い出すことです。それから、次第に細部を思い出して、著しく脳が活性化します。そして、忘れていた物事の多くを思い出すのです。その時に乗じて、様々に物事を考えると、効率良く頭を使うことが出来るようになります。
 昔の音源はカセットテープですか?
 最近はアナログ時代のレコードもCDになったりオンデマンドで配信されたりして、音質が向上しています。
 子供の頃は〈オープンリール〉とか〈8トラック〉と言った、カセットテープ以前の仕様の録音媒体が主流でした。アナログレコードも45回転と33回転とがありました。レコードをかける時、回転数を変更して再生していました。その後、カセットテープが出現し、ラジオ付きの〈ラジカセ〉が流行りました。中学生くらいの時だったかなぁ、ラジカセを担いで踏切へ行き、電車が来る時の生録を楽しみました。
 そして、ウォークマンが登場しました。今でもウォークマンを持っています。デジタルなので、中に20代に聞いていた音楽を詰め込んで使っていますが……。

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