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播磨陰陽師の独り言・第三百六十七話「夜店と大道芸・後編」

 大阪の天王寺では毎月二十一日に弘法市があります。この市で、ハブとマングースの戦いを見ました。これは大道芸のひとつです。ハブ酒を売る夜店です。ハブが死ぬまで戦うと言った激しい見せ物でした。
 その近くに〈覗きカラクリ〉もありました。覗きカラクリと言うのは、穴から覗く紙芝居のようなものです。あの時は、確か〈八百屋お七〉をやっていました。
 大道芸は好きだったのと、ゲームを開発していた頃に大道芸を参考にしていたので、関西の祭りを巡って研究していました。
——なぜ、大道芸は面白いのか?
 を観察し、面白さの要素を理解したかったのです。そして、ゲーム開発に生かそうと考えたのです。
 天神祭のお化け屋敷も見に行きました。ちゃちなお化け屋敷ですが、怖そうな雰囲気はありました。値段は昔と同じで五百円だったので、
——値上げしてないんだなぁ。
 と感心しました。
 天神祭の夜店は川沿いにたくさん出ます。花火も上がって、楽しみの多い祭りです。
 夜店と言えば食べ物ですね。綿菓子や鯛焼きなど、あまり食べもしないのに買ったりしました。最近は鯛焼き専門店がありますが、昔は夜店にしか鯛焼きは売ってませんでした。
 子供の頃は、十勝平野の祭りに〈たこ焼き〉はありませんでした。もちろん〈お好み焼き〉もなかったです。あれらは関西限定の食べ物でした。ちなみに関西で有名な〈十勝おはぎ〉は十勝にはありません。
 一月の十日恵比寿の長い夜店には、堺の包丁売りがありました。十日恵比寿と言えば、長い長い夜店が有名です。毎年、たくさんの夜店が出ています。大阪の年始の夜店は十日恵比寿にはじまり、年末は神農祭で終わります。これは薬問屋の並ぶ道修町どしょうまちの神農神社の祭礼です。こちらは夜店は少ないですが、なかなかレアな夜店が出て楽しかったです。
 夜店を仕切っているのは〈神農会〉と言う組織です。これは元々ヤクザ屋さんではなかったのですが、最近は、どうでしょう? 詳しいことは知りません。
 門司港の関門花火の夜店もたくさん出ていて楽しいです。あんなにたくさんの夜店が出るお祭りは、他にあまりないと思います。最近は足が悪くて行けませんが、リハビリをして来年こそは行ってみたいと思います。

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