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播磨陰陽師の独り言・第百七十三話「イノブタの味」

 和歌山のすさみ町が珍し観光キャンペーンを行なっています。二月の午前7時の気温が一度未満となった時、寒さ料として、次の宿泊料を割引きするそうです。ちなみに、すさみ町の二月の平均気温は5度4分。もう30年以上もこのキャンペーンを行なっているそうですが、まだ2回しか気温が下回ったことはないと言います。この町が暖かいので、こんなキャンペーンを行なっているのですね。
 すさみ町と言えばイノブタが有名です。
 まだゲームの開発をしていた頃、会社にすさみ町出身の友人がいたので、何人かですさみ町に遊びに行ったことがあります。
 目的は、当然、イノブタ。
 イノブタとは、イノシシとブタのハーフの生き物で、その肉を食べることが出来ます。イノブタを食べたのは、もう、かなり前のことですが、今だに美味しかったことを思い出します。イノシシの肉の柔らかな感じで、くさみがなくなったような味でした。
 イノシシ肉とブタ肉の、両方の美味しさが合わさったような、よい感じの味でした。
「チャンスがあったら、すさみ町に、イノブタを食べに行こうかなぁ」
 とも思っているくらいです。
 ちなみにすさみ町は、かなり昔からゆるキャラを作ってました。まだ、あまり〈ゆるキャラ〉が流行っていなかった頃から、町をあげて〈ゆるキャラ〉で観光をアピールをしていたと思います。
 イノブタのゆるキャラですので、イノブータン王国のイノブータン大王とキララ王妃のゆるキャラです。着ぐるみがあって、中に人が入っているので、これがまたとても大きいです。
 すさみ町は、JRで言うと南紀白浜と串本の間くらいに位置します。高速だとすさみインターで降ります。
 ネットで検索すると〈すさみ町〉と平仮名の地名が出て来ますが、漢字では〈周参見町〉と書くようです。
 イノブタの他には、海に面しているので海の幸も豊富です。エビとカニの水族館があり、イベントをやっている時にはカブトガニに触れるようです。
 このカブトガニも実は美味しいそうです。美味しい生き物は真っ先にに絶滅危惧種になって行きます。
 鶴もかなり美味しいそうで、それでいなくなったようです。
 古い文章の中に、時々
「殿様から鶴の料理がふるまわれたので、とても嬉しかった」
 とか、
「鶴を食べることが出来て、こんなに幸せなことはない」
 と言ったものを見かけます。
 いくら美味でも、さすがに鶴やカブトガニは口には入りませんが、イノブタは隠れた美味だと思います。その内、美味しい食べ物を探して旅をしようかな……。

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