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森の奥のアトリエには、静けさと、あたたかさがありました〜南伊豆くらし図鑑体験レポ〜

こんにちは。南伊豆のゲストハウス「ローカル×ローカル」 のインターン2期生、カレンです!

前回投稿した、よっしーさんのくらし体験に引き続き、3つめの投稿も南伊豆くらし図鑑の体験レポです。

よっしーさんのくらし図鑑体験レポはこちら↓

南伊豆くらし図鑑とは、1組限定でその人の日常におじゃまさせてもらう暮らし体験プログラム。

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今回は、森の中のアトリエで陶芸家として活動する、柴山さんのくらしにおじゃましました。

柴山さんのアトリエがあるのは天神原という南伊豆で最も標高の高い地域。ローカル×ローカルから車で30分ほど離れた場所です。森の奥へ奥へと車で進み、車を降りて坂を登ったところに、柴山さんのアトリエ「天神釜」はあります。

対話ありきのわたしから、「話す」ことをとってみる

柴山さんは生まれつき耳が聞こえづらいため、筆談でコミュニケーションをとります。このことは、今回のくらし図鑑に参加を決めた理由の一つでもあります。

以前の自己紹介で書いたとおり、普段わたしはバーのお手伝いをしています。カウンターでお客さんと話すことは大きなやりがいです。親しい人ほどSNSをする頻度は低く、会った時に思う存分語り合います。その時間を幸せに感じるからです。
人と対話することが好きで、今までもこうして人間関係を築いてきたからこそ、「話すことをやめてみたら、わたしに何が残るのだろう」という不安に近い興味がありました。

自然の音に包まれながら、器をつくる

「ありがとう」を意味する手話を覚え、どきどきわくわくしながら、くらし体験がスタート。紙とペンをお借りして、何をつくるか筆談で相談します。今回は、小鉢を2種類作ることにしました。

アトリエの周りは森なので、車の音も電車の音もありません。聞こえてくるのは、しとしと降る雨の音だけ。

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※撮影の時のみ、マスクを外しています

柴山さんに作り方を教わっていると、犬のマロちゃんが膝の上にのってきて、思わず胸きゅん。マロちゃん、カメラ目線ありがとう(笑)。


どんなデザインにしようか迷っていると、柴山さんは棒や薄い銅板を使って、トンボや花、波の作り方をやってみせてくれました。

直感で「これいいな」と思ったものを参考にしつつ、2種類の小鉢が完成!

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静かなおしゃべりタイム

小鉢づくりを終えた後は、柴山さん一家と静かなおしゃべりタイムです。
わたしが話したいこと、聞きたいことを紙に書いて渡すと、柴山さんが書いて返してくれます。

柴山さんが陶芸を始めたきっかけは高校のときに体験した茶道。抹茶碗の美しさに感動し、自分でも作ってみたいと思ったそうです。

アトリエには、柴山さんの作品がずらりと並んでいます。京都や鎌倉でも個展を開催した経験をお持ちです。

ネタ切れにならないのかな?どこからインスピレーションを受けるのだろう?と思って聞いてみると、柴山さんは紙にペンを走らせてわたしに差し出し、壁にかかった作品を指差しました。

「美しい自然を見た時の感動を伝えたくて、自然をモチーフにした作品を作っています。例えば、これは波をモチーフにしています。」

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気持ちが伝わる言葉を

1時間半ちかく筆談し、気づけば帰る時間に。
何度も使った「ありがとう」の手話はすっかり使い慣れました。別れ際、改めて感謝の気持ちを伝えると、照れくさそうに柴山さんは笑っていました。文字でいっぱいになった紙を丁寧にバックにしまい、ローカル×ローカルへ戻ります。

「話すことをやめてみたら、わたしに何が残るのだろう」。始まる前の不安は必要なかったな、と帰り道に考えました。話す選択肢がなくなっても、焦ったり、うろたえることは無かったからです。声のトーンやテンションが使えないのなら、気持ちが伝わる言葉を選べばいい。声に出して対話する時以上に、言葉を大事に大事に選んで相手に届けることができる気がしました。

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