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KAWAII WARS ダンス・ウィズ・ヤマンバガール 6
「まだだ。今は不覚を取ったが私は人間ごときに負けはしない!」
キューティーは左脚だけでどうにか立ち上がり猫襲脚の構えを取る。
一方のヴェンデッタは剣をだらりと下げたまま構えようともしない。
「ハ? もう終わりだよ、アンタ。気付いてないの?」
「何だと!?」
「アンタはどんな姿勢でも取れるしなやかな脚にカワイイを見出していた。でも人間ごときにアンタのご自慢の脚は傷つけられた。この意味ワカル?
KAWAII WARS ダンス・ウィズ・ヤマンバガール 1
カワイイ・ドレインを終えたキューティー。
足元にはカワイイを奪われボーニンゲンになってしまった元美女が転がっている。
「これでまた真のカワイイダーに近づいた。……ん?」
物音。家の外の通りからだ。
敵襲に備え、彼女は全身にカワイイを行き渡らせる。
「デキタテノクレープガオイシイヨ!」
合成音声がドアの向こうから響く。
どうやらクレープの移動販売のようだ。
クレープには体内のカワイイを整
KAWAII WARS ダンス・ウィズ・ヤマンバガール 2
キューティーの首筋に斧の刃が迫る!
だがキューティーは空中で姿勢制御。そのままヤマンバ少女のガラ空きの脇腹に強烈な蹴りを見舞い、壁まで吹き飛ばした! カワイイ!
「ヤマンバ……。とうの昔に絶滅したと聞いていたが」
キューティーはドレスについた埃を払うと、襲撃者の姿を改めて観察した。
戦化粧のような奇妙なメイク、黒いセーラー服とルーズソックス、そしてヤマンバアックス。
まさに誰もが知るヤマン
KAWAII WARS ダンス・ウィズ・ヤマンバガール 3
「バカな! 確かに臓器を破裂させたはず!」
「そんなんでアタシを殺せると思ってたんだ。ウケル」
不敵に笑うヤマンバ少女!
「黙れ! 何者であろうとォ! 」
キューティーは思考を強引に停止させ、頭から足先までが一直線になるように爪先立つ姿勢を取った。
これこそがキューティーの得意とする戦闘体勢、猫襲脚だ!
「キャハーッ!」
猫襲脚の体勢のまま高速で前後にステップを踏むキューティー! これ
KAWAII WARS ダンス・ウィズ・ヤマンバガール 4
「……アタシの名前はヴェンデッタ。依頼人はもう死んでる。数日前アンタがカワイイドレインをしたからだ」
鼻血を拭いながらヤマンバ少女は言った。
「ふむ……。組織の所属ではないのか。ならもう帰っていいぞ」
キューティーは蝿を追い払うように手を振る。
無論、生きて帰すつもりはない。彼女はヴェンデッタの言葉を信じていなかった。どこぞの組織へ報告に戻るところを確認し、そこで殺す。
「ウッゼ」
吐き捨て
KAWAII WARS ダンス・ウィズ・ヤマンバガール 5
「キャッハー!」
キューティーが前ステップ! ヴェンデッタは脚元への一撃を狙う!
だが、しかし!
キューティーのカワイイ脚は慣性を打ち消すような強引な後ろステップを可能にする!
すなわち、斧の間合い外へ!
一方ヴェンデッタは重い斧の動きを急激に変えることは出来ない。
空振りに合わせて前進し、首を刎ね飛ばせる!
キューティーは勝利を確信した!
「キャッハ……? ニャーッ!?」
キュー