いじめを減らして、生徒の心身と生命を守るための、幾つかの提案 #みらいの校則
はじめに
ネット社会になる以前の1980年代後半だと、「子どもの喧嘩に親が出ていくなんて」という昔の価値観がありました。喧嘩といじめは異なりますね。とくに、勉強や部活や同世代の友達や先生との人間関係も練習しに通う場所だから、命を奪うほど追い詰めるいじめは無い方がいいです。1人で苦しまずに大人に相談して、チームで問題解決していいんだということを、私なりに述べます。
どうぞお付き合いください。
1. いじめの根本原因を観察する
いじめの背景には様々な要因があります。クラスは大人へ成長する過程の子どもたちが集まるから、大人よりシンプルですが。おおよそ7パターンの心理的な要因が観察できます。
問題を解決することで自身が標的になることへの恐れ(正義の抑圧)
関与を避ける(個人の安全の確保)
安全を確保するために他人を犠牲にする
手を汚さずにいじめに関与する(地位の高い、知性の高い生徒が目立ちたがる生徒を操る傍観者として)
残酷な行為を楽しむ(罪悪感のエンターテインメント化)
非倫理的な行為によりクラス内の序列を確認する(序列確認を求める中間層の生徒)
勉強やスポーツ、趣味で注目を集めることができない創造性の低い子が、非倫理的な行為により注目を集める
2. 生徒への教育と説明
生徒に対して、いじめの動機とその心理的背景を説明することが重要です。考えることで、何が起きるのか理解しやすくなるし、考えずに何となくいじめに加担する可能性を減らせます。そして対処法だけでなく、社会問題になっても無くせない難しい問題だから、大人に報告して一緒に取り組むことは恥ずかしくないことを伝えます。逆に、1人で抱えると命を落とす問題だとも、併せて伝えます。
3. 大人の役割と支援体制
いじめを発見した場合、速やかに対応するために約束を決めておくと効果的です。
いじめを見かけた生徒が信頼できる大人に相談すること
いじめ行為を見つけた教師や保護者が迅速に対応すること
専門家と連携し、深刻ないじめ問題に対処すること
4. 校則の見直し
校則って、髪型や制服のことなど、色々あるし、変な校則も話題になったりしますね。「うちの学校は、いじめもハラスメントも暴力も絶対に許さない」という一文を明記することを勧めます。
具体的には、いじめを発見した場合の通報義務や、いじめ行為に対する厳格な処罰を明文化していることを、校則に反映させます。もちろん、生徒たちを不安にさせない範囲で。
5. 生徒の環境と家庭背景の理解
現状の教育現場の先生は、人が少なく仕事が多いから、生徒の家庭環境を把握しきれない可能性があります。だから、虐待を受けたりヤングケアラーをしている可能性を踏まえて生徒に接して、普段と違うと教師が感じたらその違和感を大切にして、生徒の適切な支援に繋げてほしいです。
6. 法的および倫理的な教育
法律と倫理(法律も含む広い概念)の関係を教えて、そもそもいじめは、法や倫理に抵触する問題だと教えます。
「いじめられる側にも原因がある」という意見もあります。でもいじめという結果の原因をなぜ被害者にも求めるのでしょうか。ナイフで刺された被害者の原因を問わないですよね? ナイフも危ないけど、いじめも一生の傷になります。
原因は加害側のはずなので、落ち度などと言いたいのでしょう。
落ち度があれば法律や倫理を無視していじめてもいいという理屈だから、物騒ですよね。それよりは、口実を見つけてルールをなし崩しにしていじめを行うなという視点の方が、いじめを減らせるでしょう。
ポイントは、これらのことを倫理などの時間に生徒と話し合うことで、実践的な教育を行い、単なるいじめの予防から、法律や倫理を守ることの訓練も行えることです。
まとめ
大人に相談する:生徒が問題を一人で抱え込まないよう促します
いじめを耐えない:いじめられたり、見かけたら、すぐに大人に相談する文化を育みます
行動の責任:行動には責任が伴い、責任を果たすことで自由も得られる仕組みを教えます
むすび
学校生活の中で、心身の安全が守られることは、生徒や教育者や生徒の家族や社会にとって大切です。学校はエンターテイメントのような楽しさは無いけれど、安心して失敗をして、失敗から学んで成長できる特別な場所と時間です。人生の出発点です。いじめが起きにくく、早期発見と対処が行える環境を作ることで、次世代が育つことを安心して見守れます。
何より被害者も加害者も出さずに済みます。
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