私は理想の自分を作るための黒子だった
ずっと誰にも言えなかった違和感は、誰かに吐き出すにはあまりにも曖昧で形を成さないものだった。いつからかそれは自分さえもそれが違和感だということを忘れてしまうほどに長い時を経てすっかり私にこびり付いてしまっていた。ここに来るまで私は数え切れないほどの名もなき偉大な人たちと出会った。その度に感謝や憧れ、尊敬の念と同じくらいの劣等感を溜め込んでいたらしい。
いつから?と思い返すときっと思春期くらいからなのかな。それまでの自分は好きなことはとことん好きで、周りにどう見られても気にし