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投資のプロも大したことはない!?

一言でいうと

投資のプロはいない

活用シーン

スキルへの過信は禁物

内容

ダニエル・カーネマンによる研究。
投資アドバイザー25名の過去8年分の投資成績を分析した。
具体的には2年分の成績を一組にしてランキングの相関係数を計算した。
結果、相関係数は0.01、つまりほぼゼロ。

つまり、スキルとか経験という事はほとんど影響せず、サイコロを振るようなものであった。

『ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか?』
ダニエル・カーネマン (著)

前回、CEOの能力が経営に及ぼすCEOの能力との相関関係がさほど大きなものではなかったという話を取り上げました。

今回はそれを上回る結果。
投資のファンドマネージャーの実力と、投資結果はまったく相関関係がなかったというのです。実はこれは最近のAIがらみの研究でも同様の指摘がなされていたように記憶していますが、やっぱりそうなのです。

一方で、大手金融機関のファンドマネージャーと言えば、相当な高給取り。これらの成果が反映されているのですが、実際はサイコロを振るのと変わらない仕事の結果を評価している会社も、ある意味どうかしてると言わざるを得ません。

それはつまり、そういった錯覚からはなかなか逃れられない、という事なのでしょう。インパクトのある業績を上げた人は、それだけで能力のある人に見えてしまう、ハロー効果がかなり強く出るのでしょう。

考えてみれば、わりともっともらしい顔で経済予測をする学者も、当たってなくても平気でその仕事を続けているわけだし、間違ったことをとがめられるわけでもない。よくよく考えてみたら、当たってないことが多いような気もしますしね(苦笑)

本書では別の項で、こんな話が載せられていました。
今持っている株が、片方は最近値段が上がった。
別のほうは最近同じだけ値段が下がった。
どうしてもお金が必要となって株を売りたいのだが、どちらを売るべきか?という相談にこんなプロがけっこういたという。

「上がっている株を売るべきだ」と。

しかし、上がり始めた株は後にもう少し上がる確率が高い。逆に下がるほうも同様。これ以上価値が下がる株を保有するより早く売る方が得である、というのが統計学的なアドバイスだと言います。
プロも意外と感情で物を言ってることが多い、とばっさり切っています。

皆さんがどうとらえるかはそれぞれかもしれませんが、
ノーベル賞を受賞した先生はこんな風に言ってますよ、というお話でした。


ワタシ、こんな本書いてる人です(^^)/

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