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売りたいならば選択肢を減らせ!?

一言でいうと

選択肢が多いと人は決められない

活用シーン

セールス・マーケティング

内容

シーナ・アイエンガ―と、マーク・レッパーの研究(2000年)

高級食料品店にブースを設置し、試食用のジャムを並べました。
A:6種類の試食用のジャムを並べた
B:24種類の試食用のジャムを並べました。

Aの場合、40%の人が立ちどまり試食した。
Bの場合、60%の人が立ちどまり試食した。

ただし、試食したのは双方とも3~4種類

購買につながったのは、Aは立ちどまった人のうち31%
Bは立ちどまった人のうち、わずか3%だった。

通りがかった人を100人とした場合の数は以下の通り。
6種類のテーブルは、40人が立ちどまり、12人が購入した。
24種類のテーブルでは、60人が立ちどまり、2人が購入した

心理学的に正しいプレゼン
スーザン・ワインチェンク (著)

たまたま見たニュースで、自動車メーカーのホンダの新型車についての解説がありました。
新型アコードという車、グレードがたった一つで、ほとんど考えられるオプションが全てついている状態で売られるようです。ワンプライス販売。

それを見て、思い切ったな、と思う反面例えば昨日ご紹介した「最高の提案」をまず行って、減らしていったほうが顧客はお金をたくさん払いやすい、という話とは合致するように感じました。(ただし、アコードは”減らす”ことはできないみたいですが)

しかし一方で、人は、「自分で選ぶ」という事に対して、強い欲求を持っているようで、選択肢がないことは妨げになる可能性があると思います。
総合的にみると、このアコードのワンプライス戦略は、全体としての販売台数は(車の出来と比して)あまり伸びないかもしれないけど、一台当たりの単価は高い、という結果になるような気がします。


一方今回の話は、選択肢を提供するものの、ものには限度がある、という話。24種類ものジャムが並べば壮観ですし、何かそこに自分に合うものがあるかもしれない、という期待感が生じて多くの人が足を止めるのでしょう。しかし残念ながら、購買には至らないようです。決めきれないわけですね。試食は、6種類の場合と同じだけしかしていないのに、選択肢がたくさんあるだけで、決めきれない。面白い実験結果ですね。

私が想像するのは、味わったのは3~4種類とはいえ、視覚情報から得る多品種のようすから、脳をウンザリさせてしまうのかもしれません。


マーケティングにおいて、ファネル(漏斗)を意識せよ、と言われることも多いですが、まさにこの「24種類試食」だと人が集まるので「なんだか盛況で大成功!」とか思ってしまいがちですが、その先の数字もちゃんと追わないと、意味がないよ、と言われているようで耳が痛いです(汗)

人を集めることと、クロージングすることは、まったく違ったメカニズムで動くようですね。


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