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卒業写真のあのひとはやさしい目をしてた ・ 2

前回の記事は上の通り。


それでは三十三間堂が誇る国宝・千一躰千手観音のお写真アルバム・『無畏むい』より、わたしの純粋な好みで選んだイケ仏、10尊をご紹介(番号順)。


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74・大喜尊:インド男優系。左右のまぶたが非対称な流し目がセクシー。
120・照破尊:ちょっと下膨れ気味ではあるが目鼻口のシュッとした感。
129・悲母尊:向かって右のツリ目がたまらない。菜々緒系クール美女。


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389・慈雲尊:鼻筋をもう少し短くしたら綾野剛に激似。
401・万灯尊:千一躰中、整いっぷりがピカイチ。非の打ち所無し。
505・浄業尊・ほぼ完璧な左右対称の塩顔とわずかに厚い下唇の存在感。


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560・諌暁尊:山口小夜子系美女。唇のくっきりとした立体感がたまらない。
631・修道尊:もう少し目をくりっとさせたら染谷将太感があるような。
818・信解尊:岸部一徳似。イイ声で道を説いてくれそう。


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861・念持尊:特に向かって右の伏せた瞳のまぶたが。謎めき系美女。


ところで1月の成人の日は三十三間堂に最も多くの人が集まる日。
以前、下の記事でも書きました「楊枝やなぎのお加持」に合わせ、「大的大会おおまとたいかい」、通称「通し矢」の行事があるからです。

通し矢は開会式後、大体8時半くらいから予選開始なのですが、当日は朝の4時とか5時とかに、真冬かつ真っ暗闇の中、既に門外にカメラおじさま・おじいさまがスタンバイしています。もはや命がけ。


今年はコロナの為に通し矢は中止という残念な結果となりましたが、楊枝のお加持は行われるというので散歩がてら覗いてみました。
普段は堂内で行われるお加持が、外にテントを張って実施。

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テントの中はこんな状態。
お坊さんの前まで行って、頭にお水をかけていただきます。

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この日は有り難くも拝観無料デイでもあるので、お参りをして、さて帰ろうと思ったら、窓からちらりと庭で弓を持つ女の子達の姿が。
何だろうと思っていたら、通し矢の代わりにこんな行事がありました。

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ちょうど午後の部が始まったところだったらしく、「巻藁射礼まきわらじゃれい」なる、お清めの射の奉納が。

これを射られた射手の方がもう素晴らしくてですね……!!!

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この、さざなみのひとつない湖のように、澄んだ鏡面のごとき美しさよ……。
写真には撮れていませんが、わたしはこちらを拝見して、たすき掛けは片手一本でできるということを初めて知りました。自分にはきっと無理ですが。


本当に、ひとつひとつの所作が舞踊のごとくなめらかで洗練されていて、思わず帰宅後に猛然と検索してみましたところ、京都の様々な大学の弓道部で指導されている弓道教士七段、川口妙子さんという方だそうです。

こちら↓2016年のものですが、射礼を披露なさった際の映像が見られます。

この居住まいのすがすがしさたるや……!


それにしてもどこかで見たような気がする、と思い『無畏』をめくったところ、そう、この御方、いやこの御仏ですよ!

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千躰観音像の前に並んだ二十八部衆の緊那羅きんなら像にそっくり!!

虚空にちいん、と鳴ったあえかな音に、目を細め眉をひそめてじっと耳をすます、緊張感の漂う美しいお姿。

ちなみに上のツイートの通り、この緊那羅像、昔は「神母天王じんもてんのう像」でした。
2018年に国宝指定を受けた際に、仏名を再検討してお名前が変わったそうな。
でも自分の中ではやっぱり神母天王のイメージなんですよねえ……。

まあそれはさておき、この冴え渡ったご尊顔が本当にそっくり!
凛々しさや厳しさと、深さや器の広さが完全同居した仏顔。
こんな先生に弓を教われるなんて素敵すぎです。



ちなみにこちら、祭の終了後に奥へ行かれた際の羽織の後ろ姿なのですが、紋以外黒一色だと思っていたその背に紅の花が……!

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ちょっと距離があって見え辛かった(この写真はコントラスト等かなりいじって少しでもよく見えるように加工してみた)ので断言はできませんが、紅梅かな?
粋だ……。

  

   

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