桃笑う春【二十四節気・啓蟄】
寒暖の差はあるにしても、いつの間にか日は長くなり、暖かい日差しの中に、春の訪れを感じられるようになってきました。
さて、二月某日。取材のご依頼を頂き、インタビューを受けてきました。
「香道とは何か?」という基本的なところから、私がお香を始めたきっかけや、「正座はマストではない」、「香会に酒宴はつきもの」など、意外と知られていない香道の歴史などについて、数分で読める充実した内容の記事となっていますので、ぜひ御覧くださいませ。
二十四節気「啓蟄」とは?
二十四節気「啓蟄(けいちつ)」とは、土の中で冬ごもりをしていた虫達が、暖かい春を迎えて地上に姿を現す様子を表現しています。
2019年の「啓蟄」は3/6から、次の「春分」は3/21です。
「啓蟄」の内の七十二候
【初候】蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)3/5〜3/9頃
越冬のために地中に潜って冬ごもりしていた虫が、暖かい春の訪れと共に地上に出る様子。冬支度を始める様子を表した秋の七十二候「蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)」と対になっています。
【次候】桃始笑(ももはじめてさく)3/10〜3/14頃
桃の花が咲き始める様子を表しています。現代は新暦のため、3/3の雛祭りの時期はまだ咲き始めですが、旧暦三月三日の上巳の節句は、今より一ヶ月ほど遅れて訪れるので、ちょうど桃の花が見頃の時期にあたります。
桃は古来から邪気を払うとされ、長寿や不老不死の思想と結び付けられることの多い植物です。
上巳の節句には水辺で禊を行う習慣があり、そこから日本では川上から盃を流して通り過ぎる前に詩を作る「曲水の宴」になったという説があります。この「曲水の宴」にちなんだ組香として、「曲水香」という、盤物と呼ばれるボードゲームのような道具を使って香りを聞き当てる遊びがあります。盤には、桃の花を模した立て花飾りを挿して飾ります。
【末候】菜虫化蝶(なむしちょうとなる) 3/15~3/19頃
菜物の葉を食べる幼虫が成長して羽化し、蝶となる様子。いよいよ暖かくなると見かける蝶は、春の訪れの象徴として、春を表す季語にもなっています。
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次回「春分」は3/21頃にお届けする予定です。どうぞお楽しみに。
madoka 拝
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