【創作小説】まわれ!今川やきくん!日本の巻(13)
「真心が入ってる…か…。そうだな…そうなんだよな」
「そ!それだけ!!それだけで たい焼きの味は美味しく変わるんだぜーーーーっ!今川焼きのオレのアンコにも真心いっぱい!たい焼きのキャベツにも 真心いっぱい!!」
「ハハ!そうだな!たいやきくんが二つの箱を持って言ってたよ」
「か、神は何と告げたんだ?」
だから!!! ござる!!
「うん。『分福屋のオジちゃんの本当の心がすごく伝わったから 仲直りした』って…」
「そ、そ!そーでござるかーーーーっ!神は そんなお告げを!!」
お告げじゃない!
「『分福屋のオッチャン、たいやきくんとケンカした時 言いすぎてしまって、悪いことをしたって。そのあと、たいやきくんがお店を飛び出してしまって、悲しかった』って…話してくれたんだって…」
「うおーーーーっ!神が オッチャンに お告げされたんだな!神!逆に告られるバージョン!」
告りになっちゃったよ…。
「たいやきくんも オジちゃんに謝ってめでたし!めでたし!!…っんでっ!!」
「で!?」
「オレに『仲直りできたお礼だよ!』って、大きい箱と小さい箱をくれたんだ。それが こ…れ…」
「大きい箱と小さい箱…。え?シャケ殿、それはどこにあるのでござるか?」
「ここだ」
エラから二つの箱を取り出したシャケ…。
「うきぶくろに しまってたんだ」
「う、うきぶくろ!? シャ、シャケ殿…。やっぱ シャケすげーーーーーーっ!!」
続く
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