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レッスン記とエンドピン交換

10/2 
8月以来のチェロレッスン🎻

色んな人に笑われるけど、電車と列車とバスを乗り継いで片道2時間の旅。

バスを降りると秋の景色だった!
それを先生に言うと
「もうすぐ冬が来るよ」
と言う。


見られたら2回目の冬景色になる。

レッスン室に着くと、楽譜や本が積んでいるのを見つけた。
本好きな私は興味深い。

楽器を取り出すと、A線がずれてアジャスターから落ちていた。

今日は沢山歩く予定があるから軽くしたくて、
ソフトケースに入れ替えた時にずれたのかな。

大丈夫か?!と思いながら直していると、先生がやって来た。

昨日ホールで会っているから挨拶もそこそこに、
「トラブってるの」
と見てもらう。

あっという間に直してくれたから助かった。



「15日に駅地下で演奏するんですよ。
15分間だから3曲で良いかなぁと。
今回はジブリ特集にしようかと」
と、3曲の解説をする。

「一曲は歌う予定なの。

で、ピアノさんが原曲キーが好きらしくて先週送ってくれた楽譜がこれ。
フラット5つなの。

昨日はリハーサルの後に家で練習してみたよ。
弾きながら歌おうかと。

で、ピッチカートとアルコ(弓)、両方しようと思うけど、どう思う?」

歌ってみて、というので、弾きながら歌ってみる。
フラット5つは慣れなくて苦戦。

先生は楽譜も見ずに、私の弾いた音を一度で覚えて楽々と真似する。

何パターンか話し合い、
結局
「やるなら全部ピッチカートが良いんじゃない?
ベース音でシンプルに。
歌の雰囲気に合うし」
ということになった。

「んー、じゃあ、たぶんそうする」

いつも友達みたいにタメ口で喋ってるけど、内心毎度、客観的な意見をくれるのに、とても感謝している。

「あとの2曲は?」
というので見せる。

「一曲はこれ。前に見せたやつ」
「ああ、後半難しいやつね」

「そう、練習しなきゃ。
それともう一曲はこれ。
ボサノバリズムにアレンジしてやるの。

私の希望で、アップテンポにしてもらった。
ズッチャー、ズッチャーチャ…この速さで。
で、苦手なのはここ。
トリルの部分。
トリル下手なのー」

トリルの練習に付き合ってくれることになった。

この曲のトリルは、指板のポジションを移動しながら、使う指も違うのが難しく思っている。

特に小指でトリルするのが難しい。

そこで今回、先生が面白いやり方を教えてくれた。

何それ?凄い!
先生がやると、トリルどころか、延々とやってくれるからマンドリンのトレモロみたいに聞こえるよ。

…と、そのやり方も私には難しくて、かなり練習が必要な気がしてきた。

トリルだけでマスターするのに何日もかかりそうで苦笑。

でも、トリルを教えてもらう機会なんか今まで無かったから、楽譜見せて良かった。

***
レッスン時間は1時間半取っている。
残り1時間プラスアルファーは
エレジーを。

「コロナから仕事に復帰したのは9月半ば近くだけど、
実際に息切れしなくなってきたのは20日も過ぎた頃なのね。
治るのに一ヶ月近くかかったよ。

思うように練習出来てなくて…だけど、体調の良い時に少しずつやってみたよ」

弾く前に、緊張するから言い訳。

「弾いてみて」
というので、最初から通しで弾き…
最後の二段は、あまり練習出来てないからこの辺まで、と弾くのをやめた。

8月はまだ、どの指でどこを押さえるか、の段階でレッスンストップしていたから…

久しぶりのレッスンで一気に後半近くまで、あまりつっかえる事も無く弾けたのに、私自身少し安堵した。

「うん、前半ちゃんと、この調の調性感で弾けてるね。

あとはシンコペーションしていくところのリズム。
ピアノはこうだよ」

先生がピアノ伴奏の右手をチェロで弾く。
それに合わせて私もメロディを弾く。

「うん、ピアノが入ると弾けそうだね」

ピアノの伴奏は難しい曲だよ、と言う。

一番速弾きな箇所も、今までゆっくり練習してきたけど、テンポに合わせて何度か弾いてみた。

今のところ、ポジション移動してそれっぽいというだけで精一杯。
音がまともに出るように練習しなきゃ。

弾くのを諦めた最後の二段は、

「弾く以前に、指使いに迷ってるの」
と打ち明ける。

先生自身が何度も弾いてみて

「これは弾く指を固定するのは難しい。
曲の解釈によるんですよ。
この音をどんな音色で弾きたいかによって…
同じ指をずらしてみたり、弾く指を変えたりする。

だから自由に出来るのが良い。
まずはこの2種類が基本。
この2種類はどちらも出来た方が良いから練習してきて」

と、基本になる指使いを教えてくれた。

そうなのかー。
指使いって、固定してきっちり弾ける様に練習するのが良いとは限らないんだ。

先生が指使いを変える度に、音色まで変わるのに感心する。

「最後は…前半だね。もっとヴィブラートがかかった方が良い」

ヴィブラートのかけ方だけで30分近く教えてくれる。

私の演奏を見た人にしばしば、ヴィブラートのかけ方を質問されるけれど…

私自身は、実際に教えてもらえる様になったのは、たしか今年くらいから。

それまでは質問しても
「何でもあり」
くらいに言われて、具体的に教えてもらったことは無かった。

教えてもらい始めると、これは先生の音色の秘密みたいに思うから、他の人には教えられないなと思う。

全然先生の様に出来ないのを
「今の、出来そうだったよ」
と励ましてくれる。

そのヴィブラートをするのに、筋トレも必要なのでは無いかと思う。

***
レッスン終わり、今日はこの後、弦楽器工房に行くんだと話す。

前に買った中古の見附のエンドピンと、それが今のチェロに入らなくて、散々探して見つけたソケットを見せる。
ソケットはULSAの旧型と聞いている。

「見せて。どちらも本物っぽいね」

上手くいけば音が変わるよ、来週のコンサートでよろしく会いましょう、
とお別れ。



***

街中に着き、工房に行く夕方まで腹ごしらえ。

コロナ療養期間中に家計も改革。
好きな雑誌一冊買うのもケチる様だけど、今日は食べたいものを食べることにした。

アンデルセンのクラブサンドが食べたい!と思い…一年か二年ぶりに食べる。

一人で優雅な時間。
注文の仕方がQRコードに変わっていた。


平和公園を抜けると、クラウンに乗った方に声をかけられた。
平和資料館はどこかと言うので、目の前だったから指差して教える。
「駐車場がでも、平和公園には無いんですよ」

Googleで近くの駐車場を、検索してみたけど、上手く教えられないので、警備員さんらしき人を指差し、あの方に聞いてみてとお別れした。

フラメンコギター奏者さんで、全国を旅しているのだという。
素敵だ。

先生に今年教えてもらった楽器工房へ。
事前に電話はしておいた。



「見ていて良いですか?」
と手際良い作業を見る。

エンドピンソケットを抜いてくれたけれど…

結局、少しの手入れで元々のが修理も必要なく使える事が分かった。

なあんだ!
エンドピン入らないと思って、ソケットを随分探したのに。
無駄な買い物しちゃったなぁ。

「ソケットを売っている事事態驚きますよ」
と言われる。

実際、チェロのULSAのソケットはなかなか見つからなくて、メーカーのドイツあたりから輸入しなくてはいけないかと悩んでいたのだ。



「試してみて」
と言われ、調弦を直し音階と高音のフレーズを軽く弾いてみる。

全然違う楽器になったみたいだ!

私の感覚では、エンドピンを変えただけで楽器の価格が100万円アップ位鳴る様にw

言い過ぎかもしれないけれど、エンドピン一本でこんなに違うなら安い買い物だ。

「中古で本物か分からなかったんだけどね、たぶん本物だろうと」

「見附(のエンドピン)は評判良いですからね」

…明日はコントラバス弾きさんのお宅へ。
明日からも楽しみー♪


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