見出し画像

ミレニアル世代の複業が示唆するこれからの働き方:今日のアウトテイク#222(2024-06-27)

<アウトテイク>
・SNSに投稿する前の推敲(もしくは配慮)なしのメモ、殴り書き
・ブログ記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・コワーキング関連のネタが多め
・要するに「伊藤の現在地点」

※ミレニアル世代って可能性を秘めてると思う。


#今日のBGM

#今日のコトバ

"真実を語るに値しない人には、決して真実を語ってはならない。"
(マーク・トゥエイン)

#ミレニアル世代の複業が示唆するこれからの働き方

Revelio Labsのデータによると、アメリカの労働者の間でフリーランスの仕事への関心が急速に高まっている。それも、とりわけミレニアル世代に。

2019年以降、フリーランサーは大幅に増加し、現在2019年の水準を40%上回っている。特に、パンデミックのピーク後に、いわゆる「大量離職」(Great Resignation)が発生したことが大きい。

(出典:revelio labs)

ちなみにコロナ禍が先行して収束し、経済が急回復し始めたアメリカでは、2021年7月以降毎月420万人以上、2021年合計で4700万人が退職しており、これは過去最多。

Revelio Labsの調査によると、現在約320万人のアメリカ人が フリーランスの複業に就いていることが明らかになった。

そして、ここに興味深いデータがある。そのフリーランスの仕事の大半は複業(副業)として行われており、個人はフリーランスの仕事に加えて兼業していることを意味している。複業フリーランサーの普及率は、2019年と比較して、なんと60%以上(!)伸びている。

(出典:revelio labs)

さらに興味深いことに、フリーランスとして複業をしている人の多くは、ミレニアル世代のワーカーだ。実に半数以上、58.7%(!)を占めている。

一般にミレニアル世代は1980年、もしくは1981年〜1990年代なかばごろまでに生まれた世代のことを言う。現時点で、29~44歳あたり。

(出典:revelio labs)

つまり、ミレニアル世代がフリーランサーの急激な増加を牽引している、ということ。

H&R BlockのOutlook on American Life Reportによると、ミレニアル世代は他の世代に比べて複数の仕事を掛け持ちする傾向が強い。多くのミレニアル世代にとって、生活費の高騰に対応するためには複業による副収入が必要だ。

データによると、フリーランスの複業家は以下のような仕事に就いている。

ライター  13. 5%
フォトグラファー  12. 8%
グラフィックデザイナー  11. 0%
ビデオ・プロデューサー/編集者  5. 2%
コンテンツ・スペシャリスト  4. 0%
トレーナー/チューター  3. 8%
スタイリスト  3. 3%
作曲家/ミュージシャン  3. 2%
中小企業経営者  2. 3%
ウェブデザイナー  1. 9%

(出典:revelio labs)

ブルームバーグのリポートによると、ミレニアル世代がフリーランスの仕事をしているのは、社会人になってから経験した独特の経済的苦難の経験によるものだという。

多くのミレニアル世代は、2008年の金融危機の最中に学生負債を背負って大学を卒業し、乏しい市場で仕事を見つけるために奔走した。 それ以来、彼らは持続的な生活費の上昇についていくのに苦労している 。

で、この記事は、やや悲観的にこう締めくくっている。

ミレニアル世代は、歴史的に低い失業率と、大不況後の堅調な雇用創出にもかかわらず、機会の減少という懸念に直面している。この世代は、主に賃金の低迷と格差の拡大により、大不況後に社会人となって以来、数多くの困難と闘ってきた。

パンデミックとその後のインフレは、これらの問題をさらに悪化させ、ミレニアル世代が生活費を稼ぐことをますます困難にし、生活費の上昇と学生負債の負担を何とかするために、多くの人がフリーランスを含む複数の仕事に頼るようになった。

主要な経済指標はバラ色に見えるが、ミレニアル世代にとっての微妙な現実を明らかにしていない。

ただその一方、中にはフリーランスの仕事を活用して自らの情熱を追求し、経済的な利益とともにキャリアの充実に励んでいるミレニアルもいる。ぼくはそっちに注目したい。

フリーランサーは、9時〜5時という就労時間に縛られることなく、また場所も選ばず、複数の収入源を得る柔軟性に富んでいる。その点、自己責任でキャリアパスを求めるワーカーの意思を反映していると言える。

先の職種のグラフを見ると、クリエイティブな仕事に就くことで、同時に経済的なニーズを満足させようとしているのが判る。そこに、雇用だけに限らない、これまでとは別の働き方が選択肢として当たり前になりつつあることも伺えるがどうだろう。

そして、そこにコワーキングも大きく絡んでいると考えられる。

言うまでもなく、コワーキングは元々、フリーランサー、個人事業者の共用ワークスペースとしてはじまった。企業に勤めるワーカー(つまり、被雇用者)がコワーキングを利用するようになったのはパンデミックで通勤をしなくなり、在宅勤務を余儀なくされたことがきっかけだ。

生活圏内にコワーキングが続々と開設されているのがその証拠。

繰り返すが、ミレニアル世代は1現時点で、29~44歳あたり。この年齢層の企業人が必要に迫られてコワーキングに出入りするようになったことで、複業に目覚めたとしても不思議はない。というか、この世代のそれまで苦難の来歴を考えれば当然の成り行きだと思う。

時代が移り、人の職に対する考え方も変化してきた。必要であれば、また自分が望むのであれば、自由に複業すればいいとぼくなんかは思う。

日本でもかつては複業、兼業が当たり前だった。たった一つの仕事をする会社員なんてものが現れたのはごく最近の話だ。自分の裁量の範囲内で複数の仕事をすることは、なんら問題ないはず。むしろ、一つの企業に縛られる方がよっぽど人間らしくないと思うのだが。

コワーキングは仕事をする環境ではあるが、仕事の仕方を変える可能性も持ち合わせている。要は、利用者がどう使うかだ。持ってきた仕事を黙々と片付けるだけではなく、居合わせた人と語らうことで人間関係を結び、どんどん人とつながって自分の仕事領域を拡げよう。

人見知りでも大丈夫。コワーキングマネージャーがサポートしてくれる。コワーキングは単なる作業場ではない。人と人をつないでコトを起こすところだから。

ということで、今日はこのへんで。

(カバー画像:Keenan Beasley


ここから先は

0字

この記事は現在販売されていません

最後までお読みいただき有難うございます! この記事がお役に立ちましたらウレシイです。 いただいたサポートは今後の活動に活用させていただきます。