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読書記録『人生を変える断捨離』

こんにちは、神崎翼です。
ミニマリズムやら断捨離やら、最近は片づけや整理整頓に関する本が山ほど出てますね。それだけモノの片づけに困っている人が多いということでしょうし、私ももれなくその一員なので、ついつい手に取りがちです。

というわけで、今回の本はこちら。

人生を変える断捨離
(2018.2/やましたひでこ/ダイヤモンド社)

「今」の「自分」にとって不要なモノを捨てれば、大切なものが手に入ります。不要・不快・不適なモノを「断」って、「捨」てて、「離」れていけば、お金・健康・夫婦・親子・時間・結婚・離婚・家事・終活……人生のすべてが面白いように巡りだします。累計300万部大ベストセラー「断捨離」本の集大成!

honto商品説明より引用

「断捨離」提唱者やましたひでこさんによる、断捨離による生き方実践哲学本です。面白いのが、この本はいわゆる片づけメソッド本ではないという点。というより、読んで初めて知りましたが、そもそも断捨離というのは片づけそのものを目的とした言葉ではないらしいです。

断捨離とは、「出す」「入れる」を繰り返しながら、モノを、空間を、自分自身を洗練させ、「今、ここ、私」を生きるための新陳代謝の[美学]なのです。

本著表紙より引用

私がこの本で特に共感できたのが、「新陳代謝」という考え方。例えば小学生にはランドセルが必要ですが、成長すれば不要になります。記念にとっておく家庭もあるでしょうが、大抵の場合は進学の際に処分されるでしょう。こんな風に、その時々で住まいにあるべきものは変わっていきます。

断捨離の根本にある考え方は「新陳代謝」です。住空間は常に代謝(=入れ替え)している状態が望ましいのですから、「入ってきたモノは活用し、使わなくなったモノは排出する」サイクルが続くことで、その場には活性エネルギーが満ちてきます。

P.176 第3章「断捨離が人生を変える」より引用

この文を読んでふと思い出したのが、最近流行の「腸活」。腸を元気にすることで体を改善していく活動のことですが、腸の役割は主に排出。つまり、断捨離でいうところの「出す(捨てる)」段階です。モノと情報に溢れた日本では、意識せずとも体や住まいにたくさんのモノが入ってきます。その分「出す(捨てる)」ことのハードルがどんどん上がっていっているんだなとつくづく実感しました。

読めば読むほど勉強になる本で、付箋を貼りまくりたい衝動にかられました。さすがに一個一個抜き出して書いていたら一万文字くらい書きそうなので、「これだけは……!」と思った部分を抜粋します。

断捨離では、「空間軸」という、空間を主体とした思考を重視しています。つまり、「多すぎるから捨てる」「不要だから捨てる」のも間違いではないのですが、それ以前に、「空間を美しく保つためにモノを最適量に絞り込む」という考え方です。

P.36 第1章「だから、あなたは捨てられない」より引用

「使いそうにないから、要らない」と即座には捨てられず、捨てようとしても、どこか重たい感じがする――それは、心理的な重さであり、「執着」という名の接着剤なのです。単なる、モノに対する固着です。

P.38 第1章「だから、あなたは捨てられない」より引用

断捨離では、住まいにある大量のモノを次の3つの「ふるい」にかけて取捨選択していきます。
・「どこからどう見てもゴミ・ガラクタ」を捨てる
・「自分軸」と「時間軸」、関係性を意識して手放す
・「要・適・快」でモノを絞り込む

P.71 第2章「これが断捨離のメカニズム」より引用

「自分軸」でのモノ選びとは、「私が使いたいかどうか」が全てです。(中略)また、親や配偶者や学校の先生などの価値観に影響されて受け入れたモノも「他人軸」による選択です。しかも、そうした価値観は、自分本来の価値観のように馴染んでいることがほとんど。モノの取捨選択をしていくうちに、このような知らず知らずのうちに染みついた他者の価値観にも気づくことができるのです。

P.79 第2章「これが断捨離のメカニズム」より引用

例えていうならば、どんなに美味しい料理であっても、その時に満腹であれば「美味しい」とは感じません。モノと自分との関係性は、時間とともに変化する。あるいは、同じモノでも人によって評価が異なり、関係性も異なることは、あらゆるモノ・コト・ヒトとの関係を構築していく上での大前提。その意識を持つことで、要・適・快なモノがはっきりと見えてきますし、モノ・コト・ヒトを単純に正誤・善悪でジャッジすることから離れられ、他者を尊重する意識も芽生えてきます。

P.81-82 第2章「これが断捨離のメカニズム」より引用

胸に刻んで、我が家の新陳代謝もがんばっていきたいと思います。

それでは今日はこの辺で。
また次の記事でお会いしましょう。

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