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読書記録『いのちを養う食のきほん』
こんにちは、神崎翼です。
新年明けてからしばらく読書をお休みしていましたが、ぼちぼち再開していきます。
ということで、新年一冊目の読書記録はこちら。
『陰陽調和で考えるいのちを養う食のきほん』
(梅崎 和子著/2018.6/新泉社)
自然界の流れに沿って食べ物を体にとり込むことで陰陽調和がはかれ、心身ともに健康になる。料理教室で、陰陽調和料理を教える著者が、陰と陽の考え方や、私たちがすべき食生活と暮らし、重ね煮料理の基本を紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
簡単にまとめると、「陰陽調和」を考えた食事を取って健康に過ごそう、という本でした。そもそも「陰陽調和」てなんぞや、という話ですが、
陰陽
古代中国の自然哲学で、宇宙全体をひとつのまとまりある存在として考えるものです。自然観ともいえ、森羅万象のすべては陰と陽という対立した二つの要素要素が一体化して成り立っているという東洋哲学の基本思想です。
食べ物も、人間の体も森羅万象の中のひとつ。つまり、それぞれの陰陽を考えて、陰陽バランスを整えた食事を作り、体を養っていこう、というのがこの本のコンセプトです。
「スピリチュアルの本か?」とも思いましたが、中身を見てみると「旬の食事を食べよう」「野菜の皮にも栄養があるよ!」「インスタントはほどほどに」という、一般的な体によい食事作りの思想と七割ぐらいは内容が変わらなかったので、「体によい食事の取り方を陰陽調和の視点で書いてみた本」とも言えます。
なお、三割ぐらいは陰陽の考え方も含め「信じるも信じないもあなたも次第」といった風情のスピリチュアルなお話だったので、「体によい食事がしたいだけで陰陽にさほど興味はない」という人はいいとこ取りして読むのが吉だと思います。
おそらく「自然派」「オーガニック」などが好きな人、それに加えて「スピリチュアル」が好きな人には刺さるかと思います。レシピに特殊な素材が登場することもないので、真似してみて逆に体を損なう、という心配もありません。強いて言えば、だし入り味噌より天然酵母のお味噌を使う、インスタントや加工食品は避けるなど、真似すると確実に食費がアップする項目があるので、家計に不安のある人や時間に余裕のない人には向いてないかなぁと……。
まあ、それはどんな健康療法にも言えることですが。健康って時間とお金が必要だなと、改めて将来が不安になった一冊でした……。
暗い締めになっちゃいましたが、本は読みやすくて面白かったです。創作でファンタジーな食文化を作ろうと考えている人なんかにも活用できるのではないかと。表紙イラストもかわいくて素敵だったので、ぜひ一読どうぞ。
それでは今日はこのへんで。
次の読書記録でお会いしましょう。それでは。
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