佐々木カンタ

ファイヤーパフォーマー、リンボーダンサー、大道芸人、YOGA講師、公立大学非常勤講師、…

佐々木カンタ

ファイヤーパフォーマー、リンボーダンサー、大道芸人、YOGA講師、公立大学非常勤講師、大工、宿泊業経営者。 大黒柱ではなく細い柱をいっぱい立てたら、どれかが折れても潰れない。並行して各職業を渡り歩いている器用な貧乏人。

最近の記事

それでも月は満ち欠けを繰り返す

バックパッカーと呼ばれる生活をしていたころ、やらねばならない事なんて一つもなかった。ワンデーワンスイング「一日一仕事」とよく言い、「今日は遺跡を見に行こう」とか「手紙を書こう」というビックイベントから「洗濯をした」とか「髪を洗おう」とかそれもカウントするのっていうレベルのものまで(寒い地域で水シャワーだったりすると決死の覚悟が必要)。 そんな生活が1年2年と続いていくと、人は仕事を探し始める。 仕事と言ってもお金を稼ぐことではなく、日々自分に課す業に近いもの。 ある人は絵を

    • 小指を立てたホテルマン

      「お金のためだけに働くわけでは無い」と言うのは、スゴく贅沢な環境に身を置く人間の言葉だと思う。だから、心のどこかに一抹の恥ずかしさを感じながら。 「人は働くために生きているのです」 昔アルバイト先のホテルの上司が言っていた言葉がふっと頭をよぎる。猫背でスーツ、磨き上げられた革靴に、反射するほど撫でつけられた髪、銀縁メガネの奥から部下を見下し、お客様のためには身を粉にして働く絵に描いたようなザ・ホテルマン。小指を立ててティーカップを持たせたら似合うだろうなと思っていたら、本当

      • 会いに来るスーパースター

        誰のために踊るのか? 考えるまでもなく目の前のお客さんのため。 つまらなそうにしている人がいたら少しでも気を引きたくて、笑ってもらいたくて、手拍子をあおる。 小さなボヤキ、独り言のようなヤジを一個づつ拾って、ゴロピカのパフォーマンスの飾りつけに使う。 そうして完成するその日だけのパフォーマンス。 僕たちは今週末久しぶりにパフォーマンスをする。 軽井沢の本拠地、ライジングフィールド軽井沢。 大丈夫。これからも増えていく。 もしもどこかで僕たちを観てくれて、また見たいと思っ

        • コロナ後の世界

          本当に元のままの世の中に戻りたいのか? 子供の食べ残した朝食の残りをつつきながら眺めていたTV番組にそんな内容の本が紹介された。タイトルや作者はそのまま流れていったけど、その一言はどうも引っかかっている。 色々面倒なことが増えている。マスクをしなきゃとか、手を洗わなきゃとか、それ以外にも仕事によって様々な今までやらなくても良かったことが「やるべき事」になった。 逆にやらなくなったことは、、、仕事? 仕事は僕にとって喜びだ。毎日有って当然だなんてとても思わないから、一つ

        それでも月は満ち欠けを繰り返す

          たった一日でやめたアルバイト。

          20代前半で1日だけセブンイレブンで働いたことがある。 面接に行って、採用されて、取りあえず研修としてこの日に来てと言われて一日働いて、翌日「やめます」と伝えに行った。 面接してくれた店長からは「なんでなの?」としつこく聞かれ「申し訳ありません」と繰り返し正直な気持ちは伝えなかった。とても失礼な内容だし、怒られても嫌な気持ちにさせてしまうよりは良いかと思った。退出するとき「そんなんじゃ一生何やってもうまくいかないよ」とまで言われた。 たまたま思い出したから整理するために書

          たった一日でやめたアルバイト。

          妻の事

          結婚して13年になる。ほぼ毎日顔を合わせ、会話をし、自分が両親と過ごした時間以上に彼女と一緒にいるわけだけど、実はまださっぱり彼女のことが理解できない。 今日は日本列島各地で部分日食が見られるという。 次回のチャンスは2030年との事。 僕も妻も皆既日食を追いかけて飛び回っていたこともあって、そういった天体現象はとても好きなのだけど僕と彼女のスタンスは随分違うのだと気が付いた。 日食は地球と太陽の間を月が通過する天体現象。地球からの月の距離がちょうど良いと地球から見た太陽