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広島行きミスなか列車に乗って

ずっと大好きな作家さんの作品の映画化という感慨深い機会。
劇場映画『ミステリと言う勿れ』が2023/09/15封切となり、仕事のお休みも取って初日初回に観賞して参りました。

映画で初の方へも想定した作品の御紹介と、原作の田村由美先生ファンの視点として私自身が感じた諸々を綴ってみた次第です。(気付けば下書きのまま1ヶ月経過ですが逆に丁度にて今放ってみます。。

以下の見出し2個目以降は映画の内容にも触れます。
ご観賞まだの方はまずは1個目の御紹介だけでもお読みになって頂ければ幸いです。

◇ドラマはFODで現在1-3話まで公式無料配信中です

◇原作単行本は小学館コミック公式で試し読みも御座います



◇一個の映画としての『ミステリと言う勿れ』

この作品は昨年tvドラマシリーズ化もされていたので御覧になられた方もおいでかと存じますが
予備知識無く今回初めてという方も、今作は主人公が広島に1人で赴いた際に巻き込まれる1個の大きな御話にて、映画として独立して観て頂けるのではないかと思います。
主人公の人物像も今作だけでもすんなり受け取れる作りとなっておりますゆえ、是非御安心の上劇場へ..!
(※前後に少しtvシリーズの外枠を感じる描写もありますが、そこは興味を惹かれましたら観て頂ければというくらいのものにて。。

私は先述の通り原作の田村由美先生の大ファンで、『ミステリ-』も勿論読んでいる上で(何なら前日にこのエピソード/通称”広島編”を通して読み返した上で)観に行きましたのですが
もう満足も満足で劇場を後にしたのでした。。

原作の広島編は単行本も跨ぐ結構な長さのある一篇で、映画の尺でも割と厳しいようにも感じていたのですが
実に取捨選択の見事さといいますか..構成上手い事組んでるなぁと感心しながら観ていく中で
映画そのものに惹き込まれ
クライマックスでは特に、筋を知っていながら新鮮に感情を揺さぶられ、何度か涙も零していたのでした。

原作既読/未読.ドラマ視聴済/未視聴.に関わらず色んな方に色んな感じ方はどんな作品でもあるかと思うのですが
その辺り一旦置いてまずは一個の映画として
人間模様と独特の語り口と秀逸な映像構築のあるフィルムがお好きな方には刺さって頂けるのではないかと感じます。
フジテレビが手掛けているだけあって演者陣も(主にtv方面ですが)有名処を揃えており、主演の菅田将暉くんをはじめ俳優さん目当てで観に行かれるのも全然宜しいかと..!

公式予告編動画を引用しておきます。
今回の広島編は、ある大きな一族の”遺産相続争い”に端を発する様々な”人と人との御話”です。

主人公の久能整(くのう・ととのう)は"常々何かを思っている"だけの一般人の大学生です。
探偵として謎を解こうとか誰かを諭そうとか、そういうのは無い人です。
そんな彼が難解な事件と人の想いの交錯に遭遇し、”彼が関わったこと”で物語が転がり紐解かれて行く
その顛末を是非見届けて下さい..!


◇原作ファンの感慨(※ここから映画やtvの内容詳細に触れる記事となります

先述のように私は長らくの田村由美先生ファンでありますゆえ、メディアミックスとしての映画単体の楽しみと別に、やはりそうした方の作品が映像化され劇場の大スクリーンに..!という巨大な感慨がありました。
スタッフロールでは何より【原作 田村由美】の文字を、上に流れ消えゆくまで目で追ってしまったのを強く覚えています。

劇中劇『鬼の集』のイラストが原作仕様な事にもふわっふわして観てしまいました。。
ずっと目にして来た田村由美先生の絵柄が、あんな風に大きく今公開中の目の前の映画内に映し出されているということ
それを劇場内で目の当りにしているということ。。。。

そして、前日にも再体験した物語や登場人物達の描写が、生身の役者さん達と実写風景の中で再現/再構築されフィルムに結実しているその感慨たるや..。
私は元々漫画作品の実写化には期待と称賛を重ねて来た身にて、こうした全く違う媒体でその”中身”を全力で映し出して魅せて下さる事に感謝しかないのでした。

真相が明かされるシーンでの汐路ちゃんの台詞と涙と、その”セメントの穴”をこれ以上広げない為の大人達そして整くんの必死の声。
原作でも息を呑んだシーンでした。
映画では尺と実際の”場”の空気に沿った多少のアレンジもありましたがああしたものはそのまま流すのでないきちんとそこで魅せる為の調整の結果です、生身の演者さんの圧倒感..これこそが実写化の醍醐味と、私は只々食い入るようにスクリーンをまっすぐ見詰めていたのでした。

そうして私個人は以前から、漫画や小説の映像化の際
アニメ化警戒派/実写なら楽しみ派でありまして(※勿論アニメでもしっかりした映像作品として作られる場合も多々あります)
その辺りは以前の記事でも細かく触れておりましたので再度ここで語るのも重複にて、宜しければ後からでもそちらの方もお読み頂けましたら幸いです▽ ▽
(1つ目の方では田村由美先生のファンになった切掛など諸々語りもしております

さて劇場出入り時、この初日初回においでの方はどういった層なのかな〜〜というのを少しだけ考えつつでした。
私同様に田村由美先生ファンなのか、ドラマ版ファンなのか、はたまた演者さんのファンなのか。
メディアミックスというのはそうした広がりを齎すもので、何にせよこの映画を各々楽しめたなら幸いだったと思うのでした。

丁度つい先日 先生のデビュー40周年記念本が発売されておりまして、折角出掛けた足で久々物理本を購入する機会と最寄書店に立ち寄ったのですが
レジで前の人が同じ本を持っておられて(恐らくきっと、先程同じ場所に居た方ですよね)あらあらと。

そういえば劇場物販、初日初回前ですのに私が到着時には既にそこそこ無くなっており、ですが一番の目的だったアメジストボールペン(ラス1でした!)とパンフは購入出来たのでした。

この鉱石は今回のキーアイテムですからそれっぽい造形物付きアイテムなんだなぁと思っておりましたら本物のアメジストの天然石でびびった次第です(そういうとこ..!!✨
(じゃあもういっそ実際に使えるアメジストのUSBメモリを再現して売ってくれてもよかったのにと一瞬思うも流石にそれが物販に並んでたらネタバレもネタバレですよね
(処で撮影時ふと置いてみたとんかつちゃんちょっと久能整ぽさある


今回初報以降そこまで情報入れずに観に行ったのもあって劇場で直にびっくりしたキャスティングが”ほんとの狩集の子孫の人”、まさかの松嶋菜々子さんで。。(改めて観ると予告編にもちらりと映っておりましたね..!
今後何らかのエピソードドラマ化の際にもウリとして持ってこれそうな人ですのに、惜しみなく豪華にこの映画を固めて下さってる感あるなぁと..。

入場者特典も設定せず初動も結構な動員数で、初週一位を獲ったそうで..!(プリキュア🤜に勝つ久能整🥦
そういえば感心したのが私が行った映画館の物販、お子様が手に取りやすいように同日公開の『プリキュアオールスターズF』関連が下段に横広く広げてあって。
『ミステリ-』はその上段に。(正直最初その一角はプリキュア棚に視えてミステリどこかと探しちゃいましたのですけど!

しかし入場者特典無いのは自信の現れでもあるのでしょうが、折角の映画なんですから何かノベルティ欲しかったとは思っちゃいます。
丁度今書店で展開してる『ミステリ-』単行本購入で貰えるクリアしおりがフィルム風になっておりますが、ああいうのが週替りで来るかと思ってましたのよ。(あれめちゃくちゃいいですね。。🔖🎞


◇今後のドラマ『ミステリと言う勿れ』

tvドラマもヒットを収め、原作は連載中、映画化、更にその前には特別編tvスペシャルも作られ、何とも安定して長寿シリーズになりそうでいやいやこんな世界線が待っていようとはと改めて感慨なのでした。。
(先生の作品これまでメディアミックス幾つかあれど、今回のように広い方面に知名度拡大としては然程恵まれていなかった印象で

良質な作りで好評も博したドラマ版の唯一の問題だった風呂光さんの謎捩込による弊害に関し放送中のSNSでの一部ヘイトが本当に勿体無かったのですが(※私も実際あまりに酷いとは思っていたものの、他があれだけきちんと作られているのだからあの話題に傾倒してドラマ全体の話が出来なくなってはという思い)、
特別編でタイムカプセル編やってくれた事で、tvシリーズで存在を消されてしまった相良レンくん救済も果たされて、、、
映画のCパートでの大隣署パートでも整くんの事を伝える時に風呂光さんから変なあれも無くで。
tvシリーズでやってしまった事はもう変えようもないので、こうして軌道修正していってくれればそれでと思うのです。
(制作側へ苦情も相当あったと思いますし、そもそもこういうのって当の風呂光さん及び演者の伊藤沙莉さんの悪印象化に繋がるだけで何も良い事なんてないですからね..

因みに個人的にtvシリーズで一番感慨深かったのは炎の天使編です。。
時系列を前後させながら放送が進んでいたのでどのエピソードが来るか判らない中でしたから、これが来た時びっくりしましたね..!
漫画表現だからあの形で描けるもので映像作品にするのは凄く難しそうと思っておりましたので..ですがそれをあれ程見事にやってくれて。。。。

あとライカさん...............。
ドラマとしての結末を先に描いたのは続編を想定せずの物凄い挑戦だったと思うんですよね。
それこそ月9なので変に恋愛チックに改変されちゃうんじゃないかなと少し警戒もしていたところ、全然原作通りの絶妙な関係性を描いてその先にあんな風に...........................。
良かった 良かったのですけど
他のエピソードはもう観られないのかな..。
特別編は第一話リブートから繋がる時間軸になっていたのでまだライカさんに出逢っていない事になってラストの台詞もカットされちゃってましたね。
福引の玉のエピソードとか、ライカさんが居た頃の回想扱いにして上手い事撮ってもらえないものですかしらね..。

何にせよ今は映画の公開が始まったばかり。
どこまで興行収入伸ばせるか。そこからまた今後の展開も広がりますね..❢


◇おまけ:ウチの子の記念撮影(ここは映画の内容に触れていません

私個人の楽しみで撮りましたものにて恐縮ながら、表紙にも使った創作の”ウチの子”の記念撮影の全体図など。

劇場フロアに在った久能整くんポップと創作のウチの子のツーショットです📸(こうして並んで撮る用のものと思われますゆえ

こうした形で、大ファン作家さんの登場人物と自身の大切にしている子の、公式提供に沿った形での共演光景視られる日が来るなんてと、これまた不可思議な巡り会わせに感じ入ってしまうのでした。。。。

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