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当社自慢の品「鰻師の極」を訪ねて【蒲焼編】

【鰻師編】から読む

鰻といえばやっぱり蒲焼!炭火の香ばしさとふっくらとした身に染み込んだ甘辛いタレ。大好物!という方も多いのではないでしょうか。今回は鰻とは切っても切れない蒲焼づくりのお話です。

山田水産は鰻の養殖から蒲焼、出荷までを一社で担う数少ない企業です。鰻の養殖のゴールが「美味しい蒲焼」であるのなら、その鰻の美味しさを最大限活かす方法を知っているのは生産者なのかもしれません。

池から運ばれた鰻は一旦バケツに置かれます。重ねたそれぞれのバケツにうなぎが入っており、上から地下水を流し、バケツに開けた穴から下のバケツに水が流れていきます。こうすることで捌くまで鮮度を保たれます。

こちらにも地下から汲み上げた天然水を使用
1尾8秒の職人技!

大切な部分は人の手で

背開き白焼き蒸し(焼き←→タレ)×3仕上げのタレ
山田水産の蒲焼は関東風。蒸す工程が入ることで身がふわふわでやわらかく仕上がります(関西は腹開きで蒸さずに焼き上げる香ばしさが特徴)。また、ガスに加え炭火も併用し遠赤外線でじっくりと香ばしく焼き上げます。

一つひとつ並べて背側から焼きます
80mのトンネルをくぐりながら焼きとタレ付けが行われます
身がやわらかいので裏返す作業も人の手で
蒸しの工程
遠赤外線で中までふっくら香ばしく焼き上げます

鰻師こだわりのタレ

焼きとタレ付けを3回繰り返します。
実はこのタレにもこだわりがたっぷり詰め込まれています。

タレのベースになるのは九州ではおなじみフンドーキン醤油。
その中でも特に選りすぐられた八本木樽醤油を使います。この八本木樽醤油の原料は大豆と小麦、塩のみ。300年前の醤油の再現を目指し、高さ9mもある樹齢400年の木樽の中で麹や酵母、乳酸菌が3年かけてじっくりと味わい深い醤油に育てます。そのまろやかな旨みと香りに惚れ込み、工場生産としては異例のプレミアムな醤油(なんと720mlで1134円!)が採用されました。
効率や生産性も度外視し、おいしい醤油を目指したフンドーキンのクラフトマンシップと山田水産の思いが繋がったのかもしれません。

ローラーでタレにくぐらせます 白焼→1回目のタレ付け
1回目→2回目 少しずつ焼き目がついてきました
2回目→3回目 何度も繰り返すことでタレがしみこんでいきます
3回目→仕上げ
てりてりで美味しそうです

それにしても強烈な暑さ!
ほんの数分で汗が流れ、撮影中のスマホに「高温注意」のアラートが出ました。夏場は50度以上になるそう。なんとも大変なお仕事で頭が下がります。

キンキンの冷風を直接浴びながら作業!
-25℃に急速冷凍されたものを素早く梱包
梱包も手作業

【鰻師編】でも述べた「大事な部分は人の手で」というのは工場にも息づいており、どの工程も無駄がなく非常に丁寧。また、この工程を見ていただくと鰻屋さんが蒲焼を作る工程を忠実に再現しているのがお分かりいただけると思います。どれも「鰻を安全に美味しく食べていただくために必要だから」と至ってシンプルな考えで成り立っているのが伝わってきます。

関西スーパーでは、この山田水産のクラフトマンシップとおいしさに打たれ、2015年より「関西スーパー当社自慢の品 鰻師の極」として販売することになりました。ぜひ一度ご賞味ください。

【おまけ】鹿児島観光おすすめスポット

志布志町には山田水産が運営する道の駅ならぬ「うなぎの駅」というレストランがあります。山田水産の鰻を知ってもらいたいとの思いで設立され、工場直送のためリーズナブルにいただく事ができます。週末には観光客や地元の方で大変賑わうそうです。

私たちもいただいたのですが、ふっくらとやわらかく、一日鰻の匂いの中にいたこともあり、もう待ちきれずおいしいおいしい😋と皆パクパク食べてしまいました。鹿児島産のお米を使用されており、少し固めに炊かれたツヤツヤのご飯はふわふわの鰻と甘いタレとも相性抜群!
鹿児島に観光に行かれた際はぜひ立ち寄ってみてください。

続きまして【骨取りさばカツ編】